デキるアイツのノートの中身

次のノートを見て、皆さんはどういった感想を持つでしょうか?


この2冊のノート、一目見ただけでも、どちらのノートが成績優秀者のノートなのか、逆に伸び悩みノートなのか、一目瞭然だと思います。上のノートは余白もあってそのページを眺める分には見やすい構成になっているものの、英語や数学、あるいは別のページには国語やらなんやら・・・。とてもあとで見返す前提に立ったものではありません。一方で下のノートは、各ページ1項目ずつにまとめられており、ポイントが一目で分かるよう整理されています。

しかし、何も「やっぱり成績の良い人はノートがキレイだなぁ」などといった感想を求めるためにご紹介したわけではありません。

そもそも、ノートはなんのためにとるのでしょうか?テスト期間などに課題として提出を求められることもありますが、基本的には人に見せるためではなく、自分で見直した時に効率よく復習するためにあります。

一方で、整理されていない、どこに何が書いてあるのか見にくい、そもそも字が雑で読めない・・・等々、しっかりとしたノートがなければ、いちいち最初のポジションに戻って1から勉強しなおす必要が出てきます。

つまり、成績が良いからノートがキレイなのではなく、ポイントを押さえたノートの取り方をしているからこそ、成績が伴ってくるのです。

Point
  • ノートは自らの“復習”のために取る
  • ポイントを押さえたノートの取り方をしているからこそ成績が上がる

ではどのようなノートが良いノートと言えるのでしょうか?主なポイントを確認していきましょう。

①検索機能

復習という点にノートの意義を見出す以上、過去の勉強の履歴がすぐに発見できるようにしておくことは、重要なポイントです。

例えば、日付や単元、章、ページ番号が書いてあるか、それらのルールに基づいてページが改められているかも押さえておきたいところです。また、引用テキスト名やページ番号なども記載されていれば、より効率の良い学習ができます。

知りたいことを知りたい時にすぐに簡単に調べられるよう、ノートにも検索機能を搭載することは最初の一歩です。

②スペース

学習を重ねていく中で、1度目には気付けなかったことや理解しきれなかったことが、2度目になると気づけたり理解できたりといったこともあります。そんな時に、書き足す余白がなければ、“点”として一過性の学習になり、“線”としてつながっていきません。それでは非常に非効率的と言わざるを得ません。

例えば英語であれば単語の意味や発音、数学であれば公式、歴史であれば人物同士の関係図等々、学習を重ねるたびに新たな情報が書き足されていく=インプットが蓄積されていく状況を実現するには、その原点たるノートにも追記のスペースが不可欠なのです。

目安として、ノートの四分の一程度はスペースを確保するようにしましょう。科目によっては二分の一程度のスペースを確保しておいてもいいかも知れません。

③強調

学習内容にも、その重要度には高低、つまり優先順位というものがあります。

例えば授業で先生が繰り返し読み上げた場所や、「覚えておくように」や「必ず出す」などと予告されたような箇所です。これらはテスト前に集中的に復習しておきたい場所ですよね?そういった重要な箇所が、“その他”の箇所にまぎれてチェックが行き届かないようでは、効率的な学習などできるはずがありません。

大事な箇所は色を変えたり、チェックをつけるなど、しかるべき時にしっかりチェックができるよう強調しておきましょう。また、そこにはルールを設定することも忘れないようにしましょう。例えば新出事項は赤で囲ったり、数学の公式や英語の構文類は青で書いたり・・・といった具合です。

ただし、注意してほしいのは、キレイで華やかなノートを取ることが目的化しないようにという点です。あまりにもカラフルなノートでは、むしろ強調効果が薄れ、重要箇所が発見しづらくなってしまいます。あくまでも一目で重要な箇所に目が行くよう、できれば使用するのは2色か3色までに留めるよう工夫しましょう。

予習と復習、どっちが大事