高校受験ロードマップ

中学3年生になると、突如としてついてまわるようになる肩書き“受験生”。

しかし、急に「受験受験!」と言われても、一体何から手をつければ良いのか、何をモチベーションに勉強したら良いのか、サッパリ分からないのが実情です。そもそも受験生というワード自体にピンと来ないという方も多いでしょう。

とは言え、時間は無常にも刻々と流れていきます。“その時”が来てからでは往々にして手遅れになりがちです。

そこで、まずは自分が受験生であることを自覚する作業として、1年のスケジュールを確認するところから始めてみましょう。

下の図は、1年間の流れの概略を図式化したものです。実際にはここに、模試や資格・検定類の試験も入ってくるので、年中何かしらの受験イベントが発生してくることになります。

1年の長丁場に加え、初めての受験。にも関わらず次々やってくる“やらなければいけないこと”の数々。これでは、目先の一つ一つを何とかやり過ごすうちに1年が過ぎてしまい、結果として“偏差値的に行ける学校”に進むことになるのも当然のことかもしれません。

だからこそ、1年のスケジュール感を早いうちにイメージしておくことには、大きな意義があります。

例えば、部活もある6月一杯までの間は、部活に重点を置きつつも、数学の計算練習や英語の単語練習、国語の漢字練習だけは毎日取り組んでみる。定期テストは今までよりも1週間早く準備を始める。そして部活が終わったら毎日塾の自習室で勉強するようにする。

また、そこに加えて上表下部のように、定期テストを重視した内申対策期間、基礎重視の振り返り期間、成果を追及する実戦練習期間等、本番から逆算的にテーマを設定しておけば、必要以上に焦ることもなくなりますし、仮に遅れが生じた際にも早めに軌道修正できます。何より、惰性の日々に一つの目的意識が伴うだけで、同じ取り組みでも成果は見違えるほど変わってきます。

1年の計は元旦にありと言いますが、高校受験生にとって、4月は文字通り新年度の始まりのタイミングです。

後々になってしわ寄せが来ないよう、早めに自らの置かれた立場とやるべきことを、しっかりとイメージしておいてください。