中学3年生は、3年間勤しんだ部活動を引退し、いよいよ「受験」モードへと切り替えていくべき時期になりました。
しかし、急に「受験!受験!」と言われても、一体何をどう変えて、何から手をつければ良いのか、何をモチベーションに勉強したら良いのか、サッパリ分からないという方がむしろ主流派でしょう。それらの答えが見つけられずに「私は一体何のために勉強しているんだろう・・・」「勉強なんてやめて遊びたい!」という具合に、受験勉強に背を向けてしまう受験生は必ずいます。
では、そうならないためにはどうすれば良いのでしょう?どうすればスムーズに受験生へとギアチェンジしていけるのでしょう?Manavoを運営する個別指導「こだわり」塾での過去の例や講師陣の体験も踏まえ、ポイントをご紹介します。
①理屈ではなく憧れを具体化する
偏差値などの明確な指標を持って志望校を決定するというのは、ある意味では王道の志望校決定法でしょう。しかし、受験は時に孤独ですし、何よりほとんどの受験生にとって、これほど長い期間勉強への努力を継続することは初めての経験。必ず辛くなってくる時があります。
そんなときに、偏差値という数字で決めただけの学校に行くために、どれだけのエネルギーを注ぎきれるでしょうか?ましてやまだ15歳、理性だけで自らをコントロールしきれるほど精神的に成熟してはいません。実際に、瞬間風速的には頑張れても肝心の勝負どころで失速してしまうケースの大半が、偏差値基準で志望校選びをしている子だったりします。
そこで大事になってくるのが、「その学校に行きたい!」という精神的な部分での志望動機です。憧れと言っても良いこの動機こそが、自発的で継続的な努力のエネルギー源になっていくのです。
特にこれからの時期は、各校学校説明会や文化祭等、学校の公開されるイベントが多数開催されます。実際に自分の目で見て、肌で感じて得られる感覚こそ、本心からのものだったりします。進学フェアのように多数の高校が一同に会するイベントもありますし、是非、積極的に現場に足を運び、運命の志望校との出会いを求めてください。
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②絶対に譲れない明確な軸を決める
①にも関連しますが、偏差値基準だけで志望校選びをしていると、3年間の高校生活の間に様々な“想定外”が生じることになりかねません。
例えば私立に良くあるのが、下位コースとは言えその高校の大学進学実績に期待して入学したにも関わらず、その実績のほとんどが中高一貫部や最上位コースによる延べ数だったりというものです。他にも片道1時間以上の通学時間が思っていたより負担になってしまったり、部活動の実態がイメージしていたものと乖離していて退部する羽目になってしまった等々、後悔事例を挙げれば枚挙に暇がありません。
とは言え、あれもこれも漏れなく想定しチェックするのも、受験初体験にして多忙な受験生には酷な部分もあります。そこで、まずは自分が絶対に譲れない志望校の条件=軸というものをしっかりと考えるようにしましょう。
少しでも実績のある高度な学習環境を優先したいのか、逆に偏差値的には劣っても適切なライバル関係やしっかり面倒を見てくれる環境を重視するのか。あるいはストレス無く通える通学時間や交通手段を重視するのか、はたまた練習環境や指導者など思いっきり部活に励むことの出来る環境を重視するのか。
偏差値という客観的な指標は確かに無視することの出来ないものではありますが、それだけではなく、各々の価値感に依存する軸もしっかり定めておくことが、受験だけでなくその後の未来を少しでも充実させる上での重要なポイントになってくるのです。