絶対後悔しない!夏期講習の選び方 -中学生編‐

この時期になると、毎日のようにどこかの塾から夏期講習のチラシが折り込まれるようになります。しかし、どのチラシをとっても「○○高校○名合格!」「入塾金無料」「体験授業無料」など、他者の挙げた実績やお得感を訴求するばかりで、はたして自分の子どもにとってどこがピッタリなのかをイメージするには物足りない内容が目立ちます。
受験生は言うまでもなく、それ以外の学年にとっても1学期までの学習課題の解決や、秋以降の継続通塾の検討期間としても位置づけられる夏期講習。貴重な長期休暇をどう過ごすかで未来が変わることを思えば、安易な決断はしたくないものです。
そこで、どういった基準で夏期講習を選べば良いのか、ポイントを整理してみましょう。

集団指導?自立学習?それとも個別指導?

親世代当時と異なり、様々な指導形態が乱立する塾業界。とは言え、校風などの個々の価値感に基づく部分だけでなく、そもそもお子様の性格や学習課題に応じてどの指導形態が向いているのかという適性も無視できない大前提です。

アナタはどのタイプ?指導形態適性判断
1.テストでは安定して80点以上は取れている
2.絶対に負けたくないライバルがいる
3.学校の授業はちゃんと聞いており内容も理解できる
4.復習よりも先取りして予習する方が楽しいしヤル気も出る
5.自分の勉強の型=成功パターンを持っている
6.分からないままにするのは嫌なのでちゃんと質問する習慣がある
7.友達など周囲に惑わされずに自分のペースを守れる
8.一定のペースを守って通塾できるスケジュール的余裕がある

当てはまる項目が5個以上なら集団指導向きです。逆に5個に満たないなら、個別指導向きと言えるでしょう。特に質問3・4・6への回答がNoの場合は、集団塾で成果を出すのは難しいと考えるべきです。
なお、最近増えている自立学習型の塾の多くが、基本的に自分で学習して、分からない点は待機している講師に質問するという形態を取っているため、そもそも学習習慣がある子や臆せずに質問ができる子でなければ機能しがたい形態と言えます。そうでない子が自立学習型を選んでしまうと、ひとまず配布テキストに手はつけるものの、取り組む範囲、そのタイミングやペース、そして誤答したり不明な問題を質問して解決するというサイクルが上手く機能しないケースが発生しがちなのです。

どのコースが良いの?夏期講習プランの選び方

次に数多あるコースの選び方についてですが、これも学年や現在のポジションによって、考え方は変わってきますので、学年別にポイントを整理していきましょう。

中1の夏期講習の選び方

中1の場合は、回数よりも一定のペースで学習機会を確保できるのかという観点で見てみましょう。
なぜなら、中1の1学期で扱う学習内容は、非常に基礎的な内容が大半で、この段階ではつまずいているというよりも、正確性の差がそのまま結果になっているケースが大半だからです。そしてそういった観点で学習上の課題を挙げるならば、理解度以上に日々の学習習慣やその頻度という点にこそ、成果を分かつポイントがあるからです。
だからこそ、例えば短期集中的に詰め込む講座よりは、週に1回や2回といったペースであっても、夏休みの間に全く何もしない期間が生じないようなプランを選ぶようにしましょう。
ただし、もしも1学期の定期テストで60点以下という点数を取ってしまっていたなら、2学期はもちろんその先に向けても不安大です。根本的に小学校の内容も正しく理解できていない可能性が高いですので、その場合はもう少し頻度や授業回数の多いプランを選択し、早めの対策を心がけてください。

中2の夏期講習の選び方

中2の場合は、学習内容が進展するのに伴い学力格差が大きくなってくることと、2学期には一層難易度・入試における重要度共に高い単元に取り組むことになるため、現状に応じて選択すべき講座は異なってきます。

①1学期に苦戦した方

特に英語や数学といった積み上げ型の科目の場合、基本的に1学期の内容を基礎として、2学期により発展的な内容に取り組むことになるため、1学期に苦戦した方は夏の間にしっかり対策しておくべきです。特に数学などは1学期に扱った計算単元を、この先2学期・3学期とずっと使っていくことになるため、この夏テーマをしっかり持って対策しておかないと、取り返しのつかないことになりかねません。
また、中1の場合と同様、1学期の内容で苦戦する子は得てして学習習慣そのものが不足しているケースが目立ちます。一定頻度で、なおかつ個人の課題にしっかり向き合ってくれる講座を選ぶべきでしょう。

②学校の授業は余裕♪という方

中2も2学期になってくると、先々の受験でも重要度の高い分野に取り組むことになっていきます。それはつまり、中2としては難度の高い分野を学習することになることを意味します。
1学期までの内容をしっかり理解し、テストでも結果を出せているという場合には、思い切って先取り学習を進めることも得策といえるでしょう。ただし、授業を受けることに満足して中身が伴わないと意味がありませんので、その進度については慎重に検討するようにしてください。

中3の夏期講習の選び方

中3にとっての夏休みは受験シーズンの中でもまさに“天王山”。ここでの頑張りが受験の成否を分かつと言っても過言ではありません。だからこそ、個々の課題に応じて適切なテーマ設定、および講習選びをする必要があります。中3向けの夏期講習はコース設定も非常に多岐に渡り、また志望校に応じてアプローチも多様になってくるため、ここでは夏期講習選びの注意点という観点でポイントをご紹介しましょう。

①「先取り」は偏差値60以上の上位校を狙う人だけ

一部の塾では「2学期の授業を理解するために先取り学習をします」と宣伝しています。人より早く予習することのメリットは言うまでもありませんが、基礎もしっかりしていないのに先取りをしても、大きな実を結ぶことはあり得ません。
また、2学期が始まると毎月の模試に定期テスト、あるいは英検などの外部検定試験のラストチャンスという具合に、目の前のテストに振り回され、なかなか地に足のついた基礎トレーニングに時間を割くことは難しくなります。
一つの目安として偏差値60未満の方は、先取りではなく、むしろ今のうちにしっかりと基礎強化=振り返り学習に重点を置くようにしてください。
逆に偏差値60以上の上位校を狙っている方は、秋以降に十分な演習量を確保するためにも、今のうちに先取りを進めていくことも非常に有意義な取組みと言えるでしょう。

②授業はもちろん自習室などの学習環境にも注意

中3ともなると、これまでのようにテスト期間さえ頑張っておけば許されるという立場ではありません。上記のように、この夏をどう過ごすかは、大げさでなく未来を左右する重大なテーマです。そこで、やりたい勉強をやりたいだけサポートしてくれる学習環境の有無も夏期講習選び、ひいては塾選びの大きなポイントになってきます。
ましてや、授業を受けておけば成績が上がるというものではありません。授業でのインプットをしっかりアウトプットできるようにするには、相応の自学が不可欠です。
特に自習室の有無、質問できる環境の有無、伴ってそれらの利用可能期間・時間などはしっかり確認するようにしましょう。