編集長コラムvol.40 文化を風化させてしまわないように

筆者が運営する個別指導「こだわり」塾では、ここ数年、毎年のようにOBやOGが講師として帰ってきてくれています。

共に苦労を乗り越えた戦友とも言うべき彼ら彼女らが帰ってきてくれることは、一人の人間としても例えようがないほど嬉しいことですし、塾の文化をしっかり理解してくれている者がまた文化を支えてくれるというのは、塾の安定運営という観点からも歓迎すべきことです。

しかし、それだけOB・OGが講師として帰ってきてくれることにはメリットが大きいにも関わらず、毎年採用数の半分程度までにとどめるというルールも、実は内々で守り続けてきました。

理由は一つ、新しい風を入れ続けなければ、文化は風化し、風通しが悪くなり、組織としての成長が鈍化する懸念があるからです。

どんなに明るく楽しく、身近な距離感での生徒との関係演出を大切にしていても、単なる仲良し軍団では質の高いサービスは提供できません。ましてやOB・OGということは地元出身であるケースが大半で、油断するとそこには同窓会的雰囲気が充満しかねないリスクも伴います。

だからこそ、OB・OGをいたずらに歓迎するわけではなく、常に違った学習経験や指導ノウハウを備えた仲間を招き続けてきたのです。

巷では勝負の夏に向けて夏期講習のアナウンスも飛び交う今日この頃ですが、そういった講師の採用経路という観点で塾選びをすることも、悔いのない未来を迎える上での指針の一つになるのではないでしょうか?