保護者世代の当時と比較し「大学全入時代」とも言われるようになり、伴って希少な存在になってきているのが“浪人生”です。
中でも予備校にも通わず、自宅で受験勉強を続ける自宅浪人生、通称“宅浪”は非常に珍しくなっています。
今回は、宅浪を選択し、そして某最難関私大に合格を果たしたこだわり講師に、宅浪生活の実態を聞いてみました。
大学と、そこを志望した理由を聞かせてください!
慶応大学の経済学部です。兄がビリギャルを見た直後に突然ガリガリ勉強し始めて、実際に慶應に合格したのを見て「めちゃくちゃカッコいい!」と思い目指すようになったのがきっかけです(笑)
あとは通っていた高校のスタンスが「早稲田最高!早稲田が世界で一番!」だったので、逆張りしたいという気持ちもありまして・・・(他人と違うことがカッコいいと思っていたかなりきつい時期の話です(苦笑))。
ただ、本当は文学部志望だったので、編入試験を受けようか迷っています。
でも慶應の経済にしたからよかったこととかもありませんか?
経済学部は今どこの大学でも人気なので、きっと楽しく有意義な学問なんだと思いますし、確かに第一志望は文学部だったけど今のところは満足しています。
ただ、授業で数学を使うので、純度100%の文系には厳しい未来が待っているのではとビビっています。
宅浪時代に苦しかったこと、逆に経験して良かったことを教えてください。
宅浪、かつ色々事情もあってバイト(寿司屋!)もしていたので、焦りが尋常じゃなかったです。その日の勉強内容をブツブツ言って復習しながら寿司を提供していたぐらいなので、パートのおばちゃんから冷ややかな目を向けられることも珍しくなかったです(笑)
それに一日のほとんどを一人で過ごしていた時間は、純粋に辛かったですし。
それでも合格できたことは本当に大きな自信になりました。やる気があれば何事も達成できると思うようになれましたし、環境を言い訳にして逃げることがなくなったのはよかったと思います。
ちなみに領中出身ですが、どんな中学生でしたか?
もう本当に典型的と言いますか、部活も勉強も中途半端で世間を甘く見ている人間でした。実際に最後の大会では順当に予選敗退し、その流れのまま高校入試も予選敗退・・・(泣)
自身のこれまでを振り返って、後輩たち(領中生)にメッセージをお願いします。
小さくても良いので成功体験を一つ一つ積み重ねていくことが一番良いのは大前提ですが、だけど失敗した方が結果的に良い経験をできることもあります。だから失敗しても、それを引きずりすぎないで、その失敗をどう生かすかに速攻シフトすることを心がけてください!
将来像って何かイメージしています?
英語の先生になることです。やっぱり僕自身が普通の中学生で、失敗も経験していますし、でもそんな人間でも僕なりに苦労を乗り越えてきたという想いがあって、そういう部分を少しでも伝えていけるような先生になりたいです。