時事通信vol.10 渋沢栄一ってどんな人?肖像採用の新紙幣って?

時事を制する者は試験を制す?

時事問題とは一般的に、日本や世界の主要な出来事について考え、答えを導き出す問題のことを指します。
この時事問題、実は近年、入試や学校のテストにおいて出題される傾向が高まっているのです。
18歳選挙権、朝鮮半島問題等々、身近な出来事について、少なくとも説明し、自分の意見を述べることができるようにしておくことが、試験の結果に直結していくのです。
今回は、昨年の大河ドラマの主人公「渋沢栄一」と、その肖像画が採用されて話題の新紙幣についてです。

資本主義の父は教育分野でも大貢献

渋沢栄一(1840-1931)は、幕臣時代のフランス留学で学んだ経験を活かし、明治期に様々な企業の設立に携わり、日本経済の発展に貢献した人物です。その功績がたたえられ、「日本の資本主義の父」と呼ばれています。

約1,000もの会社や銀行の設立に関わったというほどですから、経済への貢献だけでもここには書ききれないほどの功績を残した渋沢栄一ですが、実は教育の発展にも尽力しました。

留学時の経験から、英語教育や女子教育など教育の重要性を理解し、現在の一橋大学や東京経済大学、日本女子大学の設立に関わったのをはじめ、他にも様々な大学、研究機関の設立や運営を支援しました。

新紙幣を守るスゴイ技術!

紙幣の改刷は、基本的に偽札防止のために行われます。今回の改刷でも、偽造を防ぐ最新技術を用いた工夫が数多くなされています。

その中でも、紙幣左上の肖像の3Dホログラムは世界初の試みで、見る角度によって見え方が変わるホログラムです。

偽札防止以外でも、ユニバーサルデザインとして文字が大きくなったり、感触で紙幣を判別するためのマークの大きさや形が変更されるなど、すべての人にとって利便性の高い紙幣になっています。