3月になりました。まだ結果は出ていないものの埼玉県公立高校入試が終了し、近隣中の1・2年生も学年末テストを終え、着々と春の足音が近づいています。
とは言え、春が来れば全てが終わるわけではなく、また新たに新年度が始まります。そしてそれは、これまでの学習内容からさらに高度な内容に取り組む日々の“始まり”を意味します。
さて、そういったタイミングで、各塾では春期講習の募集が始まっています。受験年度を迎える方々はもちろん、進級・進学に際して「そろそろウチの子も塾通いを」と、この機に考えておられる保護者の方々は多いことでしょう。
しかし、それぞれが置かれている現在地、目標、そしてそれらの差に応じて、春期講習に求めるもの、もっと言えば春に取り組むべき学習のポイントは変わってきます。
では、どういった観点で春期講習を検討すれば良いのかという点も踏まえ、中学生の各学年ごとに春の学習のポイントを確認してみましょう。
新中1 指導要領の改訂で従来の中学の内容が既にスタート済
- 小学英語の基礎をしっかりインプット
- 基礎計算力の養成に加え、文章題対策も

また、それに際しては、音読しながら書いて覚えることを徹底し、“読み・書き・意味”の3点セットでのインプットを心がけるようにすることが、4技能時代の中学英語にスムーズに対応していくポイントです。
算数も、特に分数の処理能力に不安がある場合は早めに解決しておきたいところです。加えて、今年の共通テストでも話題になったように、数学における文章題の長文化は中学数学にも既に波及しており、文章題の読解力養成は必須の課題になっています。
もとより苦手にしている小学生が多いこともあり、また克服には一定の時間が必要なこともあり、早期に課題克服に努めておくべきでしょう。
新中2 ラウンドシステム導入で不安増大の英文法を要確認!
- 英語を文法的観点から再確認しておくべし!
- 計算力が今後を占う!?
この方式は、4技能の中でも特に“聞く”“話す”に効果が期待されるものですが、一方で主に受験シーンで要求される“読み”“書き”、つまり文法力の養成に関しては疑問視する声も挙がっています。
編集長コラムvol.29 英語学習新システムへの懸念
現にテスト結果を見ても、あるいはManavoを運営する個別指導「こだわり」塾での当世代の様子を見ていても、およそ回答根拠を欠くケースや、表現を知っているかどうかのパターン依存とも呼ぶべきケースが目立っており、成績の高低に関わらず、文法的な理解度は総じて物足りない印象が拭えません。
各学校での定期テストは詰込みで何とかしのげたとしても、初見の英文に相対することになる受験シーンでの苦戦は必至の情勢だけに、文法理解度の底上げは必須のテーマの一つです。
新指導要領適用で表れた定期テストの新傾向
また数学では、1学期に単項式/多項式、連立方程式などが登場し、それらの理解度や処理精度がゆくゆく受験戦線でも重要になる2学期以降の分野にも影響してきます。
計算は百発百中で正答できるだけの精度を伴って初めて合格。そういったマインドで、基礎計算力強化を図っておくべきでしょう。
新中3 既習分野を徹底的に固めておくべし!
- 思っているより時間はない!既習事項は春の内に総確認!
- 最低限の学習習慣を!部活引退後では出遅れの懸念も

また、部活動が一区切りついてから頑張ろうなどと考えている方も一定数いますが、上記の通り、それからでは手遅れになることも考えられますし、そもそも今までやっていなかったことを急に毎日何時間も取り組める方が疑わしいというもの。
まずは受験年度を迎える上で、最低限の学習習慣を構築しておくことも、しかるべき時が来た時に、スムーズにギアチェンジを実現するポイントです。