勉強法も環境も個性に合わせて!性格別勉強法

「いつも3日坊主で長続きしない・・・」
「それなりにマジメにやっているようなのにイマイチ結果が出ない・・・」
「成績の良い子のやり方をマネしてみたけど、自分には合っていない気がする・・・」

こうした声はもはや歴史的レベルで繰り返されてきた定番のものですが、その理由の一つとして、性格に合った目標設定や勉強法を採用できていないことが挙げられます。

人間の性格タイプを大きく9つに分類する「エニアグラム」という考え方に基づき、性格タイプ別のおすすめ勉強法について考えてみましょう。

【タイプ1】完璧主義者

何事も「こうあるべき」という理想を抱き、完璧にそれを達成しようとします。長所は、細かいところまで目が届き、緻密な作業も妥協せず最後まで頑張れること。一方で、計画なしに実行することが苦手で、計画通り進まないとやる気をなくすこともあります。
大切なのは無理のない計画を、より具体的に立てること。そうなると、ペースメーカーたる存在が非常に重要になってきます。

例えば集団指導塾でもチューターがいるような塾、あるいは個別指導塾などを活用できれば、目標や計画について細かくアドバイスをもらえて、実行過程をチェックしてもらえ、必要に応じて微修正を繰り返すこともでき、こうしたタイプには最適な勉強法を確立することが期待できます。

【タイプ2】献身家

自分よりも人のために行動するのが好きで、人に喜ばれることに強い満足を感じます。相手からの感謝が行動の大きな原動力となりますが、世話を焼きたい気持ちが強すぎておせっかいになることも。
面倒見の良いこのタイプは、自分と同じレベルの人とペアを組んで、互いに教え合うのが性に合っているでしょう。他人に教えることで知識が定着しやすくなるというメリットもあります。

他にも、近い距離間で人間関係を育みやすい個別指導塾や家庭教師を利用すれば、そうした性質を活かした指導も期待できるかもしれません。

【タイプ3】達成者

競争心や上昇志向が強いという特徴があります。少々ハードなことでも頑張れてしまうエネルギッシュさをもっている反面、成長が実感できないことにコツコツ取り組むのが大の苦手です。
短期目標をたくさん設定しましょう。「30分でこの問題をすべて解く」「1時間であと5ページ進める」といった小さなハードルを自分に課し、それをどんどんクリアしていくことで、成長が実感されモチベーションに火がついていきます。

また、近い学力グループでクラス編成されるケースの多い集団指導塾であれば、一層競争心に火がつくことも期待できます。

【タイプ4】芸術家

自分は特別な人間であると自負するタイプです。人とは違う価値観や個性に誇りをもっており、平凡さを嫌います。それゆえ、「みんなと同じ」という状況に価値を見いだすことができません。
目標の先にある目的を意識しましょう。ポイントは目先の定量的なことを目標にせず、より実際のシーンをイメージできるものにすること。

例えば「英語のテストで90点以上!」で終わらせるのではなく、「英語力を身につけて海外留学してニューヨークで働く!」といった具合です。非凡な未来をイメージできれば、やる気は続いていきます。

【タイプ5】研究者

勉強好きで職人気質です。人からの干渉を受けずに、ひとりでこつこつと好きな分野を極めたいと考えています。論理力・理解力・分析力はハイレベルですが、興味の対象に没頭しすぎて「ほどほど」で止められないのが難点です。
特定の科目や分野の学習に集中しすぎるなど、学習に偏りの生じる懸念があるタイプだけに、そういった部分をサポートしてくれる存在がいると安心です。

時には興味のある分野をしっかり押してくれたり、時に軌道修正を図ってくれるような、そういったパートナー的な存在として家庭教師や個別指導塾はピッタリな存在かも知れません。

【タイプ6】堅実家

ルール通りにこつこつとした作業を積み重ねるのが得意です。安定志向で、予定通り物事が進んでいる状態では心理面も比較的安定しています。その反面、優柔不断でリスクをとるのが苦手。「これも違う」「あれもいまいち」と、方針に悩んでしまうことも。
ルールに沿うことを好むので、厳格なルール化がおすすめです。たとえば「◯◯のテキストを使って、英単語の暗記を毎日30分間×1週間続ける」といったルールを定め、1つずつ試していきましょう。その際、行動や結果を記録するようにすれば、より自分に合ったルールへアップデートしていけるでしょう。

カリキュラムが確立されている集団指導塾であれば、学習ペースや課題への取り組みも明確な指針が得られ、また管理されるので、自身のペースとうまく合う塾が見つけられれば、安定軌道に乗ることが期待できます。

【タイプ7】楽天家

好奇心旺盛で、好きなこと・新しいことに取り組むことに関しては抜群の集中力を発揮します。一方で、飽きっぽいという一面も。単純作業を延々と続けるのが大の苦手で、正確さや緻密さが求められる作業も不得意としています。
何よりも「ワクワクする目標」を立てることが重要です。「○○部の活動が楽しそう」「海外留学が他の学校より長くて楽しそう」など、ワクワクできる目標なら何でもOKです。

ただし、典型的な3日坊主タイプであるため、しっかり管理してくれて、時に叱咤激励してくれる存在は不可欠です。良い意味で喜怒哀楽を持って接してくれる存在がいるかどうかが、塾選びのポイントです。

【タイプ8】統率者

リーダー気質です。強い意志と決断力をもっており、人の上に立ってメンバーを束ねる力に秀でています。一方で、下の立場に置かれると「難しい人」になってしまうことも。自分のやり方は自分で決めたいと思っているため、人から何かを強制されるのが苦手です。
あれこれ指示されることを好まないこのタイプは、塾などでの管理学習はあまり向いていません。最近ではアプリやYoutubeにも様々なコンテンツがあり、自分の好きなペースで勉強を進められる映像学習サービスを活用するのも手でしょう。

ただし、そうしたコンテンツだけでは不安という場合には、臨機応変に柔軟に対応してくれる個別指導塾や家庭教師がサポート役には適しているでしょう。

【タイプ9】調停者

協調性が高く、周囲と仲良くやっていくことに心を配る平和主義者です。ガツガツしておらず性格は優しめ。その反面、何をするにしてもまず人に合わせてしまいがち。自分に合っていない指導も我慢して受け入れてしまう傾向があり、「自分はこうしたい」という意思をはっきり伝えるのが苦手です。
自分の性格をわかっている“同じ調停者タイプ”の先生がベストです。

集団指導塾でも相性が良ければ十分に対応できるタイプですが、そうでない場合には、担任指名制度のある個別指導塾の方が良いかもしれません。

素直に「この勉強法は自分に合わないかも・・・」「本当はこうしたい・・・」と言えるパートナーを見つけられれば、勉強のストレスは軽減していくでしょう。