編集長コラムvol.35 進路希望調査に見る公立入試展望2022

公立高校入試までいよいよあと1か月、出願開始までは約2週間となりました。

特に内申点や模試の結果がボーダー上にいる方々にとっては、志望校への憧れを貫くのか、安全志向で見直しをするのか、難しい選択を迫られる時期です。

そして、そこに際して重視する方も多いのが、志願倍率です。

特に先日公表された公立高校の進学希望倍率は、そのまま本番での倍率に直結するわけではないものの、ある程度、今年度の公立高校受験を展望する材料として参考になるもので、これを検討材料の一つにされる方も多いことでしょう。

そこで、今回の調査結果をもとに、各校どういった状況が想定されるのかを見ていきましょう。

主な公立高校普通科進学希望状況(12/15現在)

高校 目安偏差値 倍率 前年同期倍率 前年最終倍率
浦和 71 1.37 1.30 1.34
大宮 71 1.71 1.76 1.51
浦和一女 70 1.38 1.41 1.38
市立浦和 69 2.80 2.29 1.90
66 1.53 1.63 1.36
浦和西 64 1.91 1.78 1.38
川口北 61 1.04 0.89 1.05
川口市立 60 2.53 2.42 1.73
浦和南 59 1.80 1.32 1.21
越谷南 58 1.79 1.69 1.27
南稜 54 1.73 1.71 1.35
川口 53 1.30 1.22 1.14
鳩ケ谷 49 1.72 1.59 1.21
川口東 45 0.87 0.99 1.03
川口青陵 43 1.10 1.29 1.08

あくまでも“中間調査”という位置づけに過ぎず、実際に出願が始まるまでには様々に思惑が入り乱れると推察されますが、やはり目を引くのは川口市立の根強い人気と、川口北高校の低倍率でしょう。

背景にあるのは、ここ数年の両校間にあった「選択問題か学力検査問題か」という大きな判断材料が、昨年度から川口市立も選択問題を採用することになったため無くなり、結果として「同じ選択問題を受験するなら最新の環境が整った川口市立へ」という思惑が強く働いたものと考えられます。

実際には、こういった状況から川口北高校へ路線変更する層も昨年同様一定数いるでしょうが、川口市立の選択問題採用を敬遠してか“その次”のポジションに位置する浦和南が志望者を大幅に増加させている現象からも、今年も公立高校入試戦線をかき回す存在として、川口市立は大きな存在感を示すことになりそうです。