子どもがどうすれば勉強をしてくれるようになるのか、親としては永遠の悩みとも言えるものです。
今回は、仕事のモチベーションを研究しているリンクアンドモチベーション社の「モチベーションの3要素」を基に、子どもが勉強するためのモチベーションは何なのか、そして親が気を付けるべきことは何なのかを、ご紹介していきます。
勉強へのモチベーション➀ 目標の魅力
モチベーションの3要素の1つ目は「目標の魅力」、つまり「やりたい」という気持ちです。
これは、「勉強をすること自体が好きな子ども」や「勉強を通して何か実現したい魅力的ことがある子ども」ほど、勉強へのモチベーションが高くなることを意味しています。
実際、受験生が志望校合格という魅力的な目標を達成するために勉強する時や、先生や親に褒められるために勉強をする時は、勉強のモチベーションが高まるでしょう。
このモチベーションを上げるには、魅力的な目標を自覚させてあげることが重要です。具体的には以下のような行動を起こしてみてはいかがでしょうか。
- 学校見学に連れて行き、魅力的な目標(=志望校)を見つけましょう
- 「成績が上がること=魅力的な目標」だと捉えてもらう為に、しっかりと褒めてあげましょう
勉強へのモチベーション② 危機感
モチベーションの3要素の2つ目は「危機感」、つまり「やらなきゃ」という気持ちです。
これは、「成績が悪いと親や先生から怒られると分かっている子ども」や「今のままでは目標を達成できないと理解している子ども」ほど、勉強へのモチベーションが高くなることを意味しています。
実際、厳しい先生のクラスほど皆が勉強をするようになったり、模試判定が悪かった後に発奮して勉強するようになったりすることはよくあるでしょう。
しかし、危機感によるモチベーションには1点だけ注意点があります。それは、何度も同じ危機感の煽り方は通用しないということです。怒られることも慣れてしまえば危機感に繋がらなくなりますし、プレッシャーの一因になって力を発揮できなくなる子もいます。模試判定も、常に悪ければ諦めるようになってしまいます。
その為、このモチベーションを上げるには、タイミングや量が非常に重要です。具体的には以下のような行動を起こしてみるといいでしょう。
- 怒ることは1つの方法ですが、毎回怒ってはいけません。V字回復させなくてはならない重要なタイミングに取っておきましょう。
勉強へのモチベーション③ 達成可能性
モチベーションの3要素の3つ目は「達成可能性」、つまり「やれそう」という気持ちです。
これは、「何を勉強するべきか分かっている子ども」や「勉強に関する成功体験を持っている子ども」ほど、勉強へのモチベーションが高くなることを意味しています。
これは、逆説的に考えると分かりやすいでしょう。何を勉強すればいいのか分かっていない子供は、当然手が動かず、勉強のやる気は起きないでしょう。また、とても勉強を頑張った時に、不運にもテストの点数が悪く、「頑張ったって意味ない」と考えてしまうようになった子どもも、同様にやる気が起きないでしょう。
このモチベーションを上げるには、プロフェッショナルを頼ることと、成功体験を実感させてあげることが重要です。適切な勉強方法は、子どもの性格や現在の学力によっても異なります。その為、「何を勉強すれば成績が上がるのか」は、先生や塾講師ら教育のプロフェッショナルにとってすら、非常に難しい問題です。その為、親が悩みを抱え込んでしまうのは得策とは言えません。これらを踏まえて、具体的には以下のような行動を起こしてみてはいかがでしょうか。
- 勉強のやり方などは、先生や塾の講師に相談してみましょう
- 「成績が上がること=成功体験」だと捉えてもらう為に、しっかりと褒めてあげましょう
子どもの勉強のモチベーションを上げることはいつの時代においても難しい問題です。
困っている方は、今回紹介したものをぜひ活用してみてください。