保護者当時は決して珍しくなかった「浪人生」という存在。
近年は少子化の影響もあってその割合はめっきり減少傾向ですが、それでも、志望校への想いを断ち切れずに“もう1年”という選択をする受験生も一定数存在しています。
今回は、よりによってセンター試験から共通テストへという大きな転換期に浪人を経験したこだわり先生に、いろいろ聞いてみました。
なんて学部で学んでいるんですか?
法政経学部です。日本でオンリーワンな学部です(笑)
長いというか、いろいろ入り乱れた学部名ですが、具体的に何を学んでいるの?
1年時は法学や政治学、経済学の基礎を学び、2年時からは法学コースや政治・政策コース、経済学コース、経営・会計コースなど幅広いコースから選択して、専門的な内容に入ります。
なんでその学部にしたの?
法学か経済学かどちらかで迷っていたので、どちらも学べる学部にしました(笑)
ってか遠距離通学だと聞いていますがどれぐらいかかるの?何をして過ごしてるの?
1時間半ぐらいかかります。ただ、乗り換えが1回で済むので、本を読んだり数学や歴史の勉強をしたり、有意義にすき間時間を活用できています。
ところで浪人生活についてですが、なんでそんな遠い大学にしたの?
実は第1志望は他の大学だったのですが、不合格で・・・。さすがにこれ以上浪人はできないですし、国公立志望だったので後期日程は安全校を選んだという経緯です。
その浪人生活も、センター試験から共通テストへという過渡期での対策は大変だったのでは?
予想問題集の類も十分に役立ったと思いますし、それに試験形態が変わると言っても、受験勉強としてやることに大きな違いはないと思うので、さほど大変だったという思いはないです。
ただ、共通テストではリスニングの配点が随分増えましたし、今後も大学受験に限らずそういった傾向は続くと思うので、特に英語の音読に取り組むことは強くオススメしたいです。
今振り返って、やっておいて良かったことと、逆にやっておけば良かったという後悔はありますか?
良かったことは先にも触れた通り英語の音読です。これはもう断トツでそう思います。あとは体を動かすのも多方面に良い影響があると思います。
逆に後悔は、もっともっと演習を重ねれば良かったという点と、生活習慣的な部分で早寝早起きですかね。特に生活習慣については、現役時代から浪人時代までいろんな受験生を見てきましたが、生活リズムが乱れがちな人はまず伸び悩む傾向にあった印象で、注意して欲しいです。
大変な思いをしてたどり着いた大学生活ですが、コロナ禍もあって思っていたのと違ってガッカリなところもあれば、逆に想像以上だったことも。その辺りはどうですか?
やっぱり高校までと比べて交流範囲も大きく広がりますし、それに同じように努力してきた人たちとまた切磋琢磨できる環境は、大学ならではといった感じがあって楽しいです。
逆にガッカリなのは、やっぱりオンライン授業です。特にオンデマンド形式のものは、90分授業のはずが15分しか無かったり、もうガッカリというより悲しいです・・・。
さて、今講師としてたくさんの生徒たちに接している中で、何か熱いメッセージをお願いします!
受験シーズンも佳境に入ってきて大変な時期ですが、焦らずに、やるべきことを着実にこなすことを大事にして欲しいです。直前になると本当に実感しますが、まだ何か月もあることがどれだけ余裕のあることか。焦らずに落ち着いて、現実的な計画を立てることを意識しましょう。
また、講師として指導していると良く感じることですが、私達講師陣が魔法のような解法を教えてくれると勘違いしている人がいます。ハッキリ言ってそんなものはないですし、あったとしてもその背景をしっかり押さえていないと意味はありません。
講師とは、例えば自転車の補助輪のようなもので、生徒自らが自分で自転車をこごうとしてくれて、初めて役に立てる存在です。自分の頭で考えて格闘しようというスタンスがあれば、逆に力になれることはたくさんありますので、今はできなくても全然OKなので、目一杯頑張ってください!応援しています!!