2020年1月、日本で初めてコロナウイルスの感染が確認されてから早1年半以上が経ちますが、いまだ様々な方面にその影響は出ています。そのうちの1つが小中高での修学旅行です。
学生生活においての一大イベントである修学旅行ですが、断続的に発令される緊急事態宣言及び蔓延防止法によって、例年通りの実施が難しくなり、中止や縮小という選択を余儀なくされてしまっています。
しかし、なんとか実施してあげたいというのは当人達だけでなく、学校側としても同じです。そのため、目的地や内容を変更して実施するといった学校も一定数あります。
そこで、本記事では修学旅行のそもそもの意義を考えた上で、実際にどういった代替案が実施されているのかを紹介していきたいと思います。
そもそも、修学旅行の意義とは?
なぜ修学旅行という行事があるのか?文部科学省ではこう明記されています。
「修学旅行は学習指導要領に定める特別活動の中の学校行事に位置づけられ、子供たちにとってかけがえのない貴重な思い出となる有意義な教育活動である」と書かれています。
つまり、修学旅行はれっきとした教育の一環というわけです。であるならば、簡単に中止するわけにはいかないでしょう。また、続けてこう書かれています。
「その教育的意義や児童生徒の心情等を考慮し、適切な感染防止策を十分講じた上で、その実施について特段の配慮をお願いしたいと考えている」
つまり、例年通りの開催は難しいとした上で、最大限の工夫と努力をしましょうというわけです。
様々な修学旅行の代替案を紹介
近隣県への目的地変更
従来の修学旅行の目的地としては、関東圏の学校であれば大阪や京都を中心とする関西圏、あるいは北海道や沖縄がほとんどを占めていましたが、新幹線や飛行機等の公共交通機関を使用しなければならない距離の移動は控えられるべきということで、県内や隣県への、それも日帰りという形で変更して実施された例が最も多いようです。
また、ある沖縄の中学校が行ったアンケートによると、①学校案(九州への代替案)…37%、②原案(関西)…25%、③沖縄本島内… 17%、④中止…21%となったようで、実際の本音としては、意見は大きく分かれているようです。
リモート、バーチャル修学旅行
埼玉県のある高校では、「リモート修学旅行」と題されたものが行われました。ズームを通して神社への参拝を行ったり僧侶の話を聞くなどの試みが行われたようです。またVRを利用した修学旅行も行われたようで、JTBが開発した奈良や京都の神社仏閣などの観光名所を巡るプログラムが活用されました。
貸し切り遊園地
川崎市の小学6年生に向けては「読売ランド」を貸し切ってイベントが開催されたようで、約4000人の児童の遊び放題となりました。とても楽しそうですね。
まとめ
修学旅行を例年通りに実施できないことはやむを得ないことではありますが、卒業生たちにとってはやはり思い残りがある事でしょう。ですので、現時点でできる最大限のことの内で思い出を残し、コロナウイルスの蔓延が収束してから、思う存分やり残したことを満喫してほしいものです。