受験戦線本格化を前に、公立・私立・附属のメリデメを再確認!

巷では定期テスト期間に突入という学校も多い時期です。特に受験生にとっては、いよいよ勝負の1年の最初の勝負所というわけで、それは目の前のテスト結果を追い求めるだけでなく、どういった学校を目指すのか、志望校像を具体化していく作業も本格化していく時期だということを意味します。

そこで、公立志望なのか私立志望なのか、あるいは私立の中でも近年人気の附属を目指すのか、それぞれのポイントやメリデメを確認しておきましょう。

公立高校

公立高校を目指す場合には、何と言っても内申点と得点力の両方が必要な点は最大のポイントになってきます。
「公立高校志望です」な人が押さえておくべきポイント 特に埼玉の公立高校入試では1年時の内申点も評価対象になってくるため、志望校の目安内申点に比較して、1・2年時の内申点に不足がある場合には、多くのケースで傾斜のかかっている3年時に挽回を目指さないと、受ける前に事実上断念せざるを得ないということにもなりかねません。

本番の得点力≒北辰偏差値も気になるところですが、まず優先すべきは内申点対策であることを心すべきでしょう。

メリット
  • 内申点の貯金があれば、得点力不足も補える。
  • 北辰テストなども通じ、本番の出題傾向に慣れが見込める=力を発揮しやすい
  • 比較的伸び伸びとした校風の学校が多い
デメリット
  • 内申点に不足がある場合は、本番での得点力だけでは厳しい戦いになることも
  • 近年は新傾向の出題も多く、過去問に慣れすぎることが裏目に出ることも
  • 私立に比較して大学受験時のフォローが手薄なケースも

私立高校

私立高校の場合は、何と言っても確約という自己推薦制度が特有の制度として大きな存在感を示しています。
北辰テスト、それはつまり、模試ではなく入試です 確約を獲得するには、主に3年時の内申点、もしくは7月以降の北辰テストの偏差値が判定材料になってくるため、必然的に3年時の定期テストや模試は、事実上“入試”としての重みを持ってきます。

一方で、定期テストや模試の結果をもって、遅くとも年内には大方の進路が決まるというのは安心感の一つと言えるでしょう。

また、コロナ禍においてもスムーズにオンライン体制に切り替えるなど、柔軟かつ迅速な対応力を発揮した学校が多く、公立に比較して学業面でのサポートが充実しているケースが多い点は私立の優位点と言えるでしょう。

メリット
  • 内申点や模試の結果で、実質的に合否が明らかになる
  • 内申点は1学期か2学期、模試は複数回受験の内上位数回分が資料として採用されるため、失敗も一定数許容される
  • 進学実績作りに熱心が学校が多く、伴って学業面でのサポートが充実している例が多い
デメリット
  • 上位校は内申点と偏差値のいずれも基準を満たす必要がある学校も。安易な絞り込みは選択肢を狭めることに
  • 偏差値50、内申30を下回ると確約取得可能な選択肢は一気に狭まる傾向
  • 複数コースを設置している場合、最下位コースのフォローはかなり手薄なケースもあるので注意

附属高校

近年は大学入試が全体的に難化していることに加え、共通テストの導入などもあり、早めに進学先を担保できる附属高校の人気は上昇の一途です。
人気沸騰!附属高校に入るには そこに輪をかけてのコロナ禍。附属高校に進学することのメリットとして、諸々の安心感は代えがたいものがあると言えるでしょう。

ただし、人気ということは入試難易度も相当なレベルになることは想定すべきです。推薦を狙うなら内申点対策に妥協はできませんし、一般入試であれば時には超中学レベルの難問対策も必要になってきます。

そのシビアさは、他の入試とは一線を画す覚悟が不可欠です。

メリット
  • 将来の進学先が担保されやすい
  • 大学受験を気にせず伸び伸びとした高校生活を過ごすことができる
デメリット
  • レベル帯にもよるが相当の難易度。MARCHレベルで内申40以上、偏差値70以上は最低限の心づもりを!
  • 外部進学を想定していないケースも多く、将来の志望が変わった時に高校のサポートが期待しづらい