もうすぐ新年度。特に受験シーズンを迎えるという方や、進学して新1年生になるというご家庭の中には、これから塾を探そう、あるいは転塾しようとお考えの方も多いかもしれません。
しかし、「地域 塾」と検索するだけでも、FC展開する大手から地元の個人塾まで、比較に苦しむくらい多くの塾がヒットする塾乱立の時代です。どういった観点から塾選びをすれば良いのか、大切な子どもの未来が掛かっていることだけに安易な妥協もできず、悩みどころです。また、多くの塾では体験授業を実施しており、塾の雰囲気や指導方法などを体験することはできるものの、いざ入塾してから「話が違う」というのは良くある話でしょう。
そこで、Manavoを運営する個別指導「こだわり」塾での事例も踏まえ、最も本質的な塾力の一つである「講師力」について、チェックポイントをご紹介しましょう。
Point① 塾長(教室長)のコミュニケーションスキル
集団指導であれ個別指導であれ、あるいはFC展開の大手であれ個人塾であれ、基本的にはその教室において、塾長(教室長)は最も高いスキルを誇る存在のはずです。また、どんな組織であれ、トップの人間性や価値観が反映されやすいという側面もあります。
つまり、塾長(教室長)の話が分かりやすく納得できるものであることはもちろん、面白みやテンポなどの波長が合うか、価値観が合うか等々、コミュニケーションを取っていて満足感を得られるかどうかは、その組織力を推し量る上でも非常に重要な観点となります。
Point② 講師の採用基準
東京大学、慶応大学医学部、開成高校出身・・・等々。これらは、実は過去にこだわり塾における採用面接で、残念ながら不採用とした方々の学歴の一部です。
塾業界で働くことを志望してくる方は、まず学力に自信がなければそもそも応募してきません。となれば、学歴や学力が優秀であることは大前提。講師として優秀であるかどうかの基準は、むしろそれらとは異なるところにあるものなのです。
ところが、塾業界は慢性的な人手不足が叫ばれて久しく、某大手塾に至っては、実態として応募者全員採用となっているところもあるほどです。もちろん、教材をはじめとしてマニュアル化を進めることで、授業品質の標準化を図るなど試みているものの、その成果の程はうかがい知れます。
文字通り“人は石垣・・・”な業態だけに、そこに対してどのような基準を設けているか確認することは、有効なチェック方法と言えるでしょう。
Point③ 個別の質問への回答力
面談をしていて、一般論やシステムの話に終始する塾は、講師力においても融通の利かない“一般的な水準”以下であることが多いものです。
いかに目の前の生徒や保護者に合わせた、個別の内容の話ができるかは、つまりは現場における課題発見力やそこでの対応力に直結していきます。是非、積極的にドシドシ質問してみましょう。そしてどんな些細な不安に対しても、真摯に、お子様の方を向いた回答をしてくれるかどうか、ジャッジするようにしてください。
大げさでなく将来を左右しかねない塾選び。後悔のない塾選びをするためにも、看板に惑わされず、より本質的な観点で講師力を見定める参考となれば幸いです。