「将来の夢」実現のために学校の勉強がどう役に立つの?

「学校の勉強なんて何の役に立つの?」

おそらくはほとんどの人が一度は感じ、そして時には親や教師に反攻的態度と共に放ったことのある疑問ではないでしょうか?

しかし一方で、年を重ねるうちに「もっと勉強しておけば良かった」という経験をしたことがあるというのも、多くの人に共通するのではないでしょうか。

もちろん、その背景には様々な要因があることと思いますが、より具体的に、学校で勉強していることがどう未来に活きていくのかを明らかにできれば、冒頭の疑問に対する回答の説得力も納得度も違ってきます。

そこで、子どもの将来の夢として上位にランクインする職業群ごとに、今学校で学んでいることがどう活きていくのか、見ていきましょう。中には無自覚でも「確かに使ってる!」といった事項もあるかもしれませんよ?

時代も変われば夢も変わる

上の表は第一生命社が毎年発表している「子供の将来なりたい職業ランキング」を引用したものです。

1990年と言えば、当時の小6が現在42歳。まさに保護者世代の幼少期に当たるというご家庭も多いでしょう。

この30年の間には、バブル崩壊、ITの浸透、リーマンショックやコロナ禍等々、挙げればキリがないぐらいに様々な時代の転換期がありましたが、その中でも変わらず上位にランクインする職業もあれば、逆に新たに登場した時代を感じさせる職業も散見されます。

子どものピュアで健気な夢の数々に、思わず頬を緩ませる職業もありますが、何はともあれ、夢を持つことは素晴らしいことですし、子どもの夢をかなえさせてあげるために何をしてあげられるか、ふと思いを巡らせてしまうのも親心です。

では、ランキングの1位から順に、職業ごとに学校の勉強がどう活きるのかを検証してみましょう。

男子第1位 スポーツ選手

堂々の第1にランクインしたのは今も昔もスポーツ選手。思えば90年当時はまだJリーグも開幕しておらず、サッカー選手と野球選手で若干の順位変動は認められますが、憧れの職業としては安定した地位を築いています。

そんなスポーツ選手ですが、類まれな運動能力とたゆまぬ努力の他にも、大切な「学力」が求められます。

それが「確率」です。主にスコアラーから提供されるプレーに関する様々なデータの他にも、年に一度の年俸交渉の際にも、客観性のある交渉材料を示すには確率の考え方が重要になってきます。

なんの知識も有さないままでは、球団側の提示額が妥当かの判断もできず、結果言われるがままに・・・なんてことにも!?

女子第1位 食べ物屋さん

女子の第1位に輝いたのは食べ物屋さん。90年当時も第2位にお菓子屋さんがランクインしており、安定の憧れの職業です。

そんな食べ物屋さんにも、数学の知識が必要になってくると言えば、驚く方も多いでしょう。使用するのはズバリ、「方程式」です。

某レシピサイトを見ながら作るわけにもいかず、自分で配分を考えなければいけない場合には方程式が不可欠なのですが、具体的にどう使うのか、次の例でイメージしてみましょう。

こうしてみると、方程式もバカにできませんね。適切な分量で作れないと、お客様の足も遠ざかる一方に・・・。


ここで触れた職業以外にも、様々な職業で学校で学んだことが活きていきます。すでに確かな夢がある子もそうでない子も、今やっていることはちゃんと将来役に立ちますので、勉強をがんばりましょう!