新年度がスタートして約1か月。「昔ってこんなに教科書分厚かったっけ?」と感じておられる保護者の皆様、その感想は正解です。
恐らく保護者の皆様の頃の教科書と比較すれば、5教科でザっと1.5倍もの厚さになっているのが、今の教科書、もとい今年度から適用された新学習指導要領なのです。
子どもの勉強を親が見れる内は・・・と塾通いを先送りされている方も多いかと思いますが、当然、当時とは学習内容の質も量も全く違うものになっているだけに、以前とは異なり、なかなか難しい部分が生じているかもしれません。
もちろん、塾に通わずに済むならその方がというのも事実。そもそも塾に通ったから成績が上がるというものでもありません。
そこで、どういった点を意識して家庭学習をマネジメントすべきか、そのポイントについてご紹介します。いざ塾に通おうとなった時にも、ここでの取り組みは必ず相乗的に効果をもたらしてくれるはずです。
①少しずつでも毎日継続的に計画的に
塾に通っていないからといって、ビッシリと計画を詰めても、続かなければ意味がありません。
勉強にも、毎日コツコツと継続して取り組むべきものもあれば、ある程度まとまった時間を確保して取り組むべきものがあります。
ご家庭での学習に関しては、特に前者、例えば漢字や英単語、計算練習といった基本的なことを、日課レベルで習慣化することをまずは第一歩にしましょう。
時間にして30分~1時間程度で大丈夫です。これが習慣化されてくると、テスト期間のようないざという時にもスムーズにギアが上がりますし、それを負担に感じることなく取り組むことができるようになります。
②教え過ぎない
傍らで見ていると、間違っていることや教えても分かってくれないことにイライラし、気が付けば親子げんかに発展・・・というのは“あるある”です。また、1問1問丁寧に教えて理解させられているつもりなのに、いざテストになると思うように点数が伸びないというのも、これもまた“あるある”です。
前者は反抗期を迎えるとやむを得ない部分もありますが、悩ましいのは後者のパターンです。しかし傾向としては明確で、一つの要因に挙げられるのが、教え過ぎ問題です。
勉強には“分かった”の次に“できる”フェーズがありますが、この“できる”フェーズに移行するには、何度も何度も反復して脳に汗かきながら定着させる取り組みが不可欠です。
一方で教え過ぎ問題が生じがちなケースでは、往々にして“分かった”のフェーズに満足してしまっていることが多いのです。
間違っていても安易に答えは教えず、考えさせる、あるいは考え方を理解させるべく誘導する、または一緒に解くというのも効果的です。そして何より“分かった”で手を止めずに何度も何度も反復演習に取り組むこと。
教えることが必ずしも正しい指導でない点は心してください。
③見張り役
誰しも、面倒な手間をかけずにラクして済ませられるならそうしたいと考えるものです。ましてまだ小学生や中学生ならなおさら、端折れるものは端折ろうとする方が一般的です。
一方で、そうしたスタンス面がまさに結果を分かつ大きな要因になることも事実です。例えば字を丁寧に書けているか、丁寧にプロセスを記せているか、答え合わせで終わっていないか等々、細かなことこそ徹底できるよう監視役として見張ることも、不可欠にして親にこそできる重要な役割です。
もちろん、できていたら全力で褒めることもお忘れなく!
番外編
参考書(問題集)選び
家庭学習ということは、自分で問題を解き、自分で丸付けをし、誤答したものは自分で解説を読むなり理解しようと努める必要があります。
しかし、一般的に解説書の類は、小さな文字でギッシリと「わざと難しく書いてる?」と思わざるを得ないほど読みにくい内容になっているケースが大半です。それでは正しい家庭学習は成立しません。
参考書選びの際には、見た目の幼稚さなどは気にせず、イラストなどがふんだんに用いられているものでも構わないので、できるだけ自分一人ででも目を通す気になる“取っつきやすさ”も重視して選ぶようにしてください(辞書なども同様です)
ルール・マナー
いよいよ面倒見切れなくなってきたら、あるいは自力での限界を感じたら、塾通いの検討に移らざるを得ません。しかし留意すべきなのは、塾に通ったからといって成績UPに直結するほど甘いものではないという点です。
例えば、宿題など課されたことにはきちんと取り組む、先生の指示に素直に従う等々、決められたことはしっかり守るルール意識や、先生や仲間と良好な関係を構築するためのマナー意識も案外無視できない重要な要素です。
Manavoを運営する個別指導「こだわり」塾においても、一般的には反抗期に当たる年頃ゆえに、相手の目を見てちゃんと受け答えできないケースも散見されますが、最低限のルールやマナーを身に付けておくことは、実は勉強にも非常に重要な要素の一つなのです。
心身の健康
何事も健康な心身あってこそ。これは勉強においても同じです。
食事や睡眠などの生活習慣面をはじめ、ずっと勉強ばかりでなく時には適度な休憩時間を取ることも重要な役割を果たします。そもそも緊張の糸が張り詰めた状態を維持するのは困難も伴います。
この考え方は塾通いを始めてからも同様で、例えば塾で頑張ってきたのであれば家では思いっきりリラックスできる環境を提供することも、学習効率やモチベーションを維持・向上させるには必要なことです。
メリハリの一端をご家庭で担っていただけると、頑張りがより一層活きてきます。