時事通信vol.9 “借金”総額1000兆円超!?日本が大量に国債発行しても大丈夫なワケ

時事を制する者は試験を制す?

時事問題とは一般的に、日本や世界の主要な出来事について考え、答えを導き出す問題のことを指します。
この時事問題、実は近年、入試や学校のテストにおいて出題される傾向が高まっているのです。
18歳選挙権、朝鮮半島問題等々、身近な出来事について、少なくとも説明し、自分の意見を述べることができるようにしておくことが、試験の結果に直結していくのです。
今回は、予算成立の時期になるとニュースを賑わす「国債=日本の借金」についてです。

日本が財政破綻に陥る可能性の低い理由

かつて財政破綻したギリシャと比較しても、金額的には日本の借金額はけた違いに大きなものです。にも関わらず、なぜ日本は財政破綻することもなく、さらに国債を発行し続けることができるのでしょうか?

それは、日本が「円」という世界的にも信用度の高い自国通貨を発行&使用しているからなのです。ここがユーロを採用しているギリシャとの大きな違いです。

例えば、国債の満期が来た時に、それを返済できるだけのお金が無かったとしても、日本は「円」を新たに大量発行することで、返済資金に充てることができます。

一方で、ギリシャが採用しているユーロは、ECB(欧州中央銀行)が発行しているのでギリシャの独断で通貨発行はできません。事実、ギリシャの財政状況を憂慮した欧州各国の反対もあり、新たな通貨の発行や支援はなく、それがギリシャの財政破綻につながりました。


実際には、為替の変動リスクやインフレ率のことも考慮せねばならず、湯水のように円を発行すれば良いというわけではありません。しかし、現在の経済情勢からはまだ余力があるのも事実で、そのため、日本は毎年大量の国債を発行しつつも、財政破綻に陥らずに済むことができているのです。