教科書が変わるだけでは済まない!?指導要領改訂の要所をチェック!

Manavoでも指導要領改訂の概要については幾度となく触れてきましたが、具体的に教科書はどういった内容に変わるのか、さらにテストではどういった出題のされ方に変わるのでしょうか。

実際に教科書に掲載される内容や、先行して改革の進む実際の高校入試問題なども参考に、どう変化するのか、より具体的な内容を確認していきましょう。

英語:文法思考力が一層差を分かつ!?


上の文章は、実際に中3の英語の教科書に掲載される文章の一部です。

特に演習設定されている傍線①②の部分に関しては、意味的にはどちらの選択肢を選んでも通用しそうに思えます。

しかし文法的に考えれば、文頭にあるifを接続詞として見るのか、仮定法として見るのかで解答は明確になります。

正しく読み解くには正しい文法理解が一層必要になってくると言えるでしょう。

Point
読解・表現力が重視される一方で、演習に対応するには確かな文法理解が不可欠!

数学:表・グラフ系単元でも文章読解力が不可欠に!?


上で例示した問題は、単元で言えば「一次関数」に該当する中2の内容です。しかし与えられた情報は一部の表と、あとはひたすらに文章のみです。実際にはこの後に4つの小問が連なっているのですが、全て文章題形式で、そこにグラフの類はたったの1つも提示されていません。

こうした出題形式は近年のトレンドの一つで、上の問題のように実際に起こり得るワンシーンを題材に、その前提などを説明する必要があるために、数学や理科などの理系科目でも文章題や資料の長文化と、それに伴い読解力を強く求められるようになっています。

新教科書においてもその傾向は顕著で、対話文形式で解説や問題提起が展開されるなど、およそ国語かと見まがうほどの長文化が進んでいます。

丁寧に情報を紐解き、図示する力は科目問わず必須の能力となっていくのです。

Point
数学だからといって情報が図示されているとは限らない!
文章題も長文化するので、問題文を読み解き、情報を図示できる力の養成がますます必須に!