こだわり勉強法シリーズvol.6 朝勉vs夜勉

「寝てすっきりしている朝に勉強した方がよい」
という声もあれば、一方で
「寝ている間に記憶が整理されるから寝る直前に勉強した方がより記憶に残る」
という声にも一理あるように感じられ・・・。

どちらも、学校の先生や親、友人等々アドバイスされた経験のある人は多いのではないでしょうか。

では、どちらが正しいのでしょうか。結論としては、いずれにもメリデメのあることだけに、自信の特性や課題に応じて判断すべき部分があると言わざるを得ません。

そこで今回は、それぞれの時間帯における脳の状態にも注目し、朝勉と夜勉のメリットデメリットからどちらが学習に適した時間帯か、解説していきます。

朝勉のメリット・デメリット

メリット:①リフレッシュされた脳
脳は睡眠中、日中得た様々な情報の整理を行います。ゆえに朝は1日で最も脳がリフレッシュされている時間帯であるといえます。リフレッシュされた朝の脳は、思考力を求められるクリエイティブな勉強に向いています。
少し難しめの問題にチャレンジしたり、前日に解けなかった問題にもう一度挑戦してみましょう。

メリット:②ドーパミン
朝に勉強すると、脳は睡眠状態から覚醒状態へ移行します。それに際し、ドーパミンやアドレナリンといった脳内物質が分泌されます。ドーパミンはやる気や幸福感を生み出す効果があるので、苦手なことや難しいことに取り組みやすくなります。
苦手意識を持ち、敬遠しがちな科目は朝にやるのが最適でしょう。

デメリット:慢性的な睡眠不足の恐れ
朝勉をすると、ドーパミンやアドレナリンといった脳を活性化させる脳内物質により、「目覚めが良い」、「睡眠時間が足りている」という錯覚に陥ることがあります。
この錯覚が気づかないうちに慢性的な睡眠不足を引き起こす可能性があります。
朝勉の達成感の裏にある、気づきにくい落とし穴。朝勉を習慣化するには、その分早めに寝るようにするなど、意識的に睡眠時間を確保する必要があります。

夜勉のメリット・デメリット

メリット:暗記のゴールデンタイム
上述の通り、記憶の整理は睡眠中に行われます。記憶の整理の始まる直前に暗記勉強を行うことで、学習した内容を長期記憶として残しやすくなります。
暗記科目が苦手で悩んでいる人は特に、夜勉を活用してみてはいかがでしょうか。

デメリット:①疲労による思考力低下
1日働き続けた脳は、肉体と同じように疲労しています。もう少し詳しく言うと、1日分の様々な情報が未整理のまま蓄積されている状態です。
ですから、夜の勉強は数学や理科など、クリエイティブな思考を求められる学習には適していません。

デメリット:②夜更かし、徹夜につながってしまう恐れ
定期テスト直前などは特に、夜更かしして夜遅くまで勉強してしまう人、もしくはそのまま徹夜してしまう人、多いのではないでしょうか。
また、「今日はここまでやっておきたい!」と無理に予定通りに進めようとしてしまい、結果的に夜更かししてしまう。これも経験がある人は多いと思います。
しかし、夜更かしや徹夜で学習した内容は全くと言っていいほど身につきません。眠気と闘いながら努力した時間と反比例して、勉強効率はどんどん下がっていきます。
このリスクを考慮して学習内容を決める必要があります。

まとめ

以上のメリット・デメリットを踏まえると、今回の「朝勉と夜勉どちらが優れているか」という問いの答えは、

朝勉の方が優れている。しかし、効率的な学習をするためには時間帯によって学習内容を分けるべき

となりますね。

まとめ
  • 朝は睡眠を経て、脳が最もリフレッシュされている時間帯。数学や理科など思考力や創造力を必要とする内容を勉強しよう。
  • 夜は暗記のゴールデンタイム。英単語や社会など、暗記科目を中心に勉強しよう。ただし長引いて夜更かししないように注意!