雑学実験室vol.9 HOT用とCOLD用のペットボトルの違いって?

寒い時期には温かい飲み物でホッと一息つきたいところですが、一方で春が近づいてくると冷たい飲み物でスカッとしたい時もあります。
ところでHOT用とCOLD用のペットボトルの違いについてご存知ですか?今回は機能や構造の違いについての実験です。
今日はこだニャンに僕の実験室の後輩を紹介するニャン♪

カマゴン

はじめまして、よしきだニャン♪

よしき

こだニャン

随分とご機嫌な二人だニャン・・・。
ところで二人は温かい飲み物と冷たい飲み物、どっち派だニャン?
冷たい飲み物!

カマゴン

温かい飲み物!

よしき

こだニャン

意見の分かれっぷりも見事なコンビだニャン・・・。
ちなみに二人はそれぞれで使われているペットボトルの違いが分かるかニャン?
分かりません!

カマゴン

分かりません!

よしき

こだニャン

ホント良いコンビだニャン・・・。早速実験だニャン!

実験準備

  1. ペットボトルのお茶
  2. 同じ銘柄のお茶を、COLD用とHOT用の2種類用意する。

  3. 保温庫
  4. 劣化を促進するため、今回は保温庫を用いて温かい環境で実験。

実験:どっちのお茶が早く劣化する?

こだニャン

HOT用のお茶とCOLD用のお茶を保温庫に2週間放置して、変化を比較してみるニャン♪
ちなみに二人はどっちのお茶が早く劣化すると思うニャン?
冷たい飲み物派としてはCOLD用に頑張って欲しいから、HOT用の方が早く劣化!

カマゴン

見た感じHOT用の方が厚くて頑丈そうだから、COLD用の方が早く劣化!

よしき

こだニャン

二人とも科学的根拠のカケラもない予想ニャンけど、意見が分かれるのは紙面的には都合が良いニャン(笑)

2週間後・・・

こだニャン

見た目はCOLD用の方がだいぶ色が濃くなっているニャンね。
HOT用も多少色は変わってるニャンけど、COLD用ほどじゃないニャン。

せっかくだから飲み比べもしてみるニャン♪
うっわ!まっず!にっが!超劣化してるじゃん!?

カマゴン

HOT用の方はまだおいしいよ♪
でもなんでこんなに見た目にも差が出たんだろう???

よしき

こだニャン

実はペットボトルの構造に違いがあるニャン!
HOT用のペットボトルには酸素吸収層という特別な層があって、それが中身の劣化を防いでいるニャン。
さんそきゅうしゅうそう・・・?
なんだか良く分からないけど、酸素が劣化の原因なの?

よしき

解説:劣化の原因は酸素による化学変化!?

こだニャン

お茶の変色や劣化は、空気中の酸素がお茶に含まれる成分と化学反応することで起こるニャン。
化学反応・・・僕の苦手な分野だ・・・。

カマゴン

先輩もですか!?僕も化学反応と聞いただけでお肌の劣化が始まっちゃいそうです・・・。

よしき

こだニャン

二人ともなんで理系を専攻したニャンか・・・。
ともかく!今回放置したことで色が濃くなったのは、主にお茶に含まれるカテキンが酸素と反応して、テアフラビンという茶色の物質に変化したからニャン。
お茶のフタを開けて酸素の侵入を増やすと、カテキンがもっと反応して、もっともっと色が濃くなるニャン。
カテキンがカテキンでなくなる!?恐るべし、酸素!
待てよ!?このまま呼吸を続けていたら、もしかして僕が僕でなくなるのでは!?

カマゴン

先輩が先輩でなくなる!?
待って、先輩!今すぐ息を止めてぇぇ!!!

よしき

こだニャン

・・・。漫才はもう良いかニャン?
テアフラビンは紅茶にもたくさん含まれている成分で、害はないニャン。
それに実は、インフルエンザなどの感染予防にも効果があると言われているぐらいニャン。
※治療効果はありませんが、紅茶でうがいをするとインフルエンザ菌を死滅させ、感染防止になる研究結果があります。
ってことは、この劣化したお茶を飲んでいれば、無敵になれるってこと!?

カマゴン

よーし!先輩!!COLD用のお茶を今すぐ開封して保温庫に入れていきましょう!!

よしき

こだニャン

わざわざそんなことしなくても紅茶を飲めば良いのにニャン・・・。