近年の英語教育においては、話す力、聞く力が特に重視されるようになってきました。
大学入試ではすでにこのあおりを受け、センター試験に代わる共通テストでは200点満点中半分の100点がリスニングとなりました。今後、高校受験でもリスニングの配点が大きくなることも想定されます。
リスニングの重要性がますます高まる一方で、その勉強法が確立されている人は少ないのではないでしょうか。そのため対策も手薄になりがちで、リスニングを苦手に感じる人も多いように感じます。
そこで今回は、リスニングの勉強法について紹介したいと思います。
① 耳を英語に慣らす
リスニングの勉強でまずすべきことは、耳を英語に慣らすことです。
耳を英語に慣らすとはどのような状態のことを言うのでしょうか。
耳が英語に慣れていない状態でリスニングをすると、
「”#’&”$&'( ~~~~~~ $'”(‘($’ ~~~ eif&(‘)k ~~as」
こんな風に、意味のないただの音の羅列に聞こえます。
しかし、耳が英語に慣れてくると、
「I am ~~~~ in ~~, but ~~ heve ~~ in the park」
このように、ところどころ抜けはあるものの、意味の知っている単語は聞き取れる状態になります。
この「意味の知っている単語は聞き取れる状態」が、耳が英語に慣れた状態です。
耳を慣らすには、英語をたくさん聞くほかありません。本記事の最後に無料で利用できるラジオ等を紹介しているので、それらを活用してまずは1日1回英語を聞くことをルーティン化しましょう。
② 語彙を増やす
耳が英語に慣れてきたら、単語力をつけていきましょう。
「① 耳を慣らす」で聞き取れない部分は、主に語彙のなさが原因です。逆に言うと、耳が慣れた後は、語彙力さえつけば大体の英語は聞き取れるようになります。
「聞き取れる単語」を増やすには、単語の覚え方を工夫しなくてはなりません。
スペルを覚える際、ノートに何度も書き取りをしますよね?この時、1単語1単語音読しながら書き取りをしてください。音読しながら書き取って、スペルも音も一緒に覚えてしまいましょう。音読には暗記力向上の効果もあるので、単語を覚える効率も上がるはずです。小さい声でもok!ぜひ、やってみてください!
- 単語の書き取りは発音しながら!

③ ディクテーション
①,②を徹底することで耳が英語に慣れ、単語力がついたら、並行してディクテーションを行っていきましょう。
ディクテーション(Dictation)とは、聞いた英語を実際に紙に書き下すことで、「リスニングを得点源にしたい!」という人のような、さらなるステップアップを目指す人に効果的な勉強法です。
ディクテーションの効果は主に2つ!
まず1つが、聞きもらした部分の視覚化。聞き取れないところを文字にして、目に見える形にすることで、自分の知らない単語や文法知識が把握できます。発見した未習事項は随時身に付けていきましょう。
次に、リエゾンに慣れること。リエゾンとは、英語やフランス語等にある、発音したときに単語と単語がつながって聞こえる現象です。例えば、「and I」は「アンド アイ」ではなく、「アンダイ」と聞こえます。こうした英語特有の音のつながりに慣れるためには、紙に書かれた英語と聞いた英語のギャップをまず把握する必要があります。ディクテーションでギャップを理解し、「英語っぽい発音」に慣れていきましょう。
ディクテーションは、いうなれば最後の仕上げです。繰り返すことで、単語や文法の知識はさらに増え、耳はだんだんとネイティブの速く、音の重なった発音についていけるようになります。でも慢心は厳禁。近年の入試のリスニングでは、1度しか読まれない問題が増えています。ある程度の速さに慣れたら、一度で正確に聞き取れるかというところを詰めていきましょう。
おすすめ教材サイト、ラジオ紹介
最後に、リスニングの勉強に最適な、無料で利用できるおすすめのラジオやサイトを紹介します。リスニングを勉強する際にぜひ、活用してください!
- 基礎英語(NHKラジオ):中学生向けのラジオ。1日3回放送!
- AEEラジオ:ネイティブの日常会話がスクリプト付きで聞ける!
- TED talk:上級者向けだが、発音や文法はとても教養的。スクリプト付き!