こだわり講師の留学挑戦記 Part 2 〜リアルな現地での生活事情〜

グローバル化の波が押し寄せる中、近年徐々に留学というものが身近になってきました。
大学生のみならず、中学生・高校生の間から留学を希望している生徒も増えてきた印象です。

そんな中、とあるこだわり講師が現在アイルランドへの語学留学に挑戦中です。今回はその先生にオンラインインタビューしました!

Part 1の記事では主に留学前の準備についてフォーカスしてインタビューしました。まだご覧でない方はこちらもチェックしてみてください!
こだわり講師の留学挑戦記 Part 1 〜留学準備編〜

profile

名前:池田 圭治
出身:栃木県(の山の方)
担当教科:数学・理科等
特技:早寝早起き
マイブーム:野球観戦(巨人ファン)
小さい頃の夢:ベジータになること

コロナ禍での留学事情

コロナ禍での留学は成功した?

結論から言うと大失敗でした…
4月の一時帰国の後、8月後半に再度現地に向かいました。到着後2週間の隔離生活を経て現地学校へ登校しましたが、残念ながら2日で休校となり、その後帰国するまで授業が再開されることはありませんでした。

何ヶ月間現地にいたの?

4か月間くらい過ごし、ビザの関係もあり再度帰国することにしました。

ビザって何?みんな必要なの?

留学する場合、ビザは必ず必要になります。
よく「日本のパスポートは世界最強!」と言われますが、それは日本のパスポートを持っていた場合、ほとんどの国で3か月以内の滞在に限り、入国した段階で観光ビザが自動的にもらえるからです。したがって旅行等の短期滞在でビザが必要になることはほとんどありません。
留学等で長期の滞在をする場合、各国の決まりに従って学生ビザ等を取得する必要があります。

学校生活・語学面

学校は2日しか行けなかったとのことだけど、どうだった?友達はできた?

友達は3人くらいできました。当然みんなが留学に来た生徒なので会話には困りましたが、ノリが良い人と友達になれてめちゃくちゃ楽しかったです!

もう英語ペラペラ?

留学前から比べると少しは成長したのかもしれませんが、たぶん会話のスピードに慣れただけで、今も全く話せないです(笑)

コロナ禍での現地での生活

どこで暮らしてたの?

ホームステイを希望していましたが、コロナ禍で受け入れてくれるところがなく、シェアハウスで暮らしてました。

外出はどれくらいしたの?

1週間に1,2回ハウスメイトとスーパーに行くくらいでした。外に出ると、必ず警察官にどこに行くのか聞かれました。

コロナ禍での日本とアイルランドとの生活の差は?

アイルランドにおいても外出制限をはじめとする対策はしていますが、マスクもしていない人がいたり、飲食店等で隣席との間のシールドがなかったりと、細かい部分で日本と差を感じます。
一方で、日本人のように旅行に行くといったことはアイルランドではありえません。
マスクをしていれば一定の行動の自由が効く点で、日本の方が過ごしやすいとは感じています。

なにか面白い出来事あった?

ある日の夜中3時頃、いきなり家に警察が来てなぜだかとても怒っていました。どうやらハウスメイトが鍵を閉め忘れたらしく玄関の扉が全開だったとのことで、何か取られたりしていないかみんなで確認することになりました。するとテーブルに薬物を発見…。すぐさまその場で両手をあげるよう命じられ、服を脱がされました。全裸で両手を上げた格好のまま服と体を調べられて、警官の中には女性もいたので、この日が今まで生きてきた中で一番恥ずかしかったです(苦笑)
ちなみに、その場で尿検査をするなどして無実は証明されました。その後、敷地内の庭の端に薬物を手に持ったおじさんが寝ているのを発見。音を立てないようにジェスチャーで警察官に訴えると、警察官はなんと豪快に蹴り起こし(笑)、パトカーに乗せていきました。警察官は「戸締りはしっかりしろよ!」と笑顔で捨て台詞を吐き、颯爽と去っていきました。

留学の経験を通して

文化とかの面で日本との差を感じたことはある?

・日本と同じように家の中では土足禁止な場所が意外と多く、驚きました。
・一度夜間に外出しようとしたら、本当に危険だからやめた方がいいと真剣に止められました。日本では仕事等で24時過ぎの夜中に帰宅することも珍しくないと話すと、「日本じゃなければ3日で死ぬね」と言われました。
・学生の学費に対する意識がかなり強く、学校では先生への質問が止まりません。一方で、家で何時間も勉強するのは日本人だけなようです。

来年も留学に再挑戦するか迷っているとのことだけど、この1年十分でないながらも留学を経験したことで、何か“留学すること”に対する見方、考え方に変化はあった?

おっしゃる通り留学を完遂することはできませんでしたが、語学や仕事、文化など、限られた時間の中でも学べることがたくさんありました。
また、“留学を経て変わったこと”を明確に1つ挙げるならば、以前よりも視野が広がり、人の多様性を認められるようになりました。他人に対して「この人はおもしろい」「この人は頭がいい」といった単純な見方をすることはなくなり、たとえ自分と合わないような人でも「この人はこんな人でこんなことができるんだな」と一人一人をきちんと理解する見方ができるように自然となっていました。

最後に、留学を考えている人に向けてのリアルなアドバイスをお願いします!

今のところ大失敗に終わっている自分でさえも、1年を捨てて行った価値があったと思っています。短期でもいいので、一度は留学を経験してみてはどうでしょうか。
1つだけ注意するべきなのは、友達と一緒に行くとただの旅行で終わります。留学には1人で行き、日本人以外の人と関わるようにすることをおすすめします。