いよいよ最後の校長会テストや北辰テストも終了し、１０日もすれば私立高校入試がスタート。そして約１か月半後には、高校受験のオーラス「公立高校入試」が行われます。
各々が志望校合格に向けて一気の追い込みに取り組んでいるタイミングですが、何事にも“押さえるべきポイント”を押さえてこそ、より効率的な学習を実現できるというもの。
そこで、昨今の高校入試のトレンドを踏まえ、どういったポイントを意識した学習に取り組むべきかを確認しておきましょう。
英語
- 大問２の語句補充は中1レベルから必出。確実に得点できるよう日常から“書く”練習を心がけよう！
- 大問３の長文は比較的易しい。文法系の出題が多いので、基本文法は怠りなくチェック！
- 大問４の長文が合否の分かれ目。整序や記述など、文の構造を正しく捉える練習を！
- 大問５の自由英作文は減点ポイントをいかに回避していくか。手堅くテンプレ化しよう！
- 選択問題：リスニングの読み上げ速度は約150words／min（英検2級レベル！）速さへの慣れだけでなく、発音を押さえられているかや、英問を読む力の養成もmust！
- 選択問題：差がつくのは「語順整序」「英作文」などの記述式。特に文構造の理解力を問われるケースが多いので、日常から全文を書く練習を怠りなく！
Point リスニングの放送回数が変化！？
全国8県で放送回数1回と2回の問題が混在。共通テストでも確定の為、今後全国的に広がりを見せる可能性大。
Point 時事的な内容を扱う英文読解
環境問題や発展途上国支援といったSDGs関連のテーマが増加。また、SNSやwebサイトの読み取りといった、日常生活での活用を意識した問題も。
Point 疑問詞疑問文への回答力が大きなテーマに！？
Yes/No以外で解答すべき問題は、本文中の表現だけでなく、時制や代名詞、人称などチェックすべき事項が多く、出題傾向の高い対話文読解との相性からも、対策の必要性上昇中！
数学
- 大問１で６５点！さすがに見直しの可能性も高いと思われるが、基礎の重要性は直視！
- 正答率“中”レベルの大問２「作図」大問３＆４の（１）が中堅上位校突破の分岐点に！
- 大問３＆４は毎年変化有。一方で関数は毎年いずれかの大問で出題されており、対策は最重視！
- 選択問題：平均点が５０点台に乗り、徐々に対策が立ちつつある。一方で高難度問題と低～中難度問題のギャップが非常に大きく、差が付きにくい傾向は変わり無し。特に計算系でのケアレスは命取りに！
- 選択問題：学力検査問題との完全一致問題は29点分と年々減少。私立上位校の過去問なども参考に対策を！
- 選択問題：「立体図形」がもはや定番化しているため、対策必須！
Point 毎年低正答率の「資料」が今年は注目テーマに！？
新指導要領における統計教育の充実という観点から、あるいは今年度のコロナ禍の影響による出題範囲見直しの方針からも、注目単元。知識面に加え、資料の比較から何が言えるか等、説明記述の練習を！
Point 文章題対策はMUST！
読解力や思考力、判断力を要する“認知的負荷の高い”問題が近年増加傾向であり、一つの象徴として文章題が長文化。単元問わぬ傾向であり、要練習！
Point 問題文の図解化力が上位校突破の分岐点に！？
学力検査問題では図などの誘導があっても、選択問題では作図から求められるなど、より読解力や思考力を問われる傾向に。上記の文章題対策に関連し、図解化力も要養成！
理科
- 大問２～４の資料が以前の約１．５倍に！実験自体の複雑化に加え、考察に関わる実験資料が増加している。自分で実験を考える問題＝仮説を立てて検証する問題も出ており、これは全国的な傾向でもあり、今後も要注意！
- “会話文形式”の出題もされている。話の流れをしっかり読み取る国語的素養も必須。
Point 出題単元はある程度傾向が顕著。“出る”単元から集中対策！
| 出題頻度 （過去5年） |
出題単元 | 備考 |
| 5回 | 太陽系と惑星 | 天体の見える位置は頻出 |
| 4回 | 生命を維持するはたらき （4年連続） |
刺激や反応とも合わせて覚えること！ |
| 水溶液とイオン （4年連続） |
化学反応式やイオン式は毎年出題傾向 | |
| 電流と磁界 | 公式に加え定理類もインプット！ | |
| 3回 | 光と音 （3年連続） |
レンズを通した屈折作図は定番 |
| 仕事とエネルギー （3年連続） |
基本公式は必ずマスター！ | |
| 天候の変化 | 新指導要領における強化分野。要注意 |
Point 安易な一問一答対策は危険
実験系は知識のインプットに加え、説明記述も出題傾向。安易な一問一答形式の勉強だけでなく、資料系の問題演習を重ねる必要性を認識しておこう！
社会
- １０問前後出題される用語記述問題は得点源。一問一答式に覚えて済む問題は着実に得点しよう！
- 「資料の読み取り」が高得点のポイント。記述問題が絡んでくるケースも多いので、要練習！
- 時事に関する知見の有無がモノを言う傾向が強まっている。「持続可能な開発目標」「リデュース」「リサイクル」「温室効果ガス」「京都議定書」「パリ協定」等、環境関連の用語の出題増加も全国的傾向だけに、要注意！
Point 諦めずに資料に目を凝らす
記述問題は意外と基本知識を問うものも多い。最近は資料の中に解答のヒントが含まれていることも多いので、特に上位校志望者は要対策！
Point 理科同様、一問一答対策よりも資料対策を重視
特に地理における地形図・雨温図・グラフ・統計資料を用いた問題は頻出傾向。
また、埼玉では地理や公民分野で計算を用いる問題も必出のため、惜しい失点を回避するためにも慎重なアプローチを心がけるように！
