本稿公開時点で領中の3年生や南中は2学期期末テストまで10日を切り、領中の1・2年生も2週間強、年内最後の定期テストへ向けてのカウントダウンが始まっています。
そしてこうしたテストのたびに繰り返されるNGな勉強と、それに紐づく悲劇の数々・・・。
そこで今回は、理想とするテスト勉強とは別の観点で、これだけはやめて欲しいというNGな勉強法を考えてみましょう。くれぐれも、ここで紹介する事項に該当することのないよう、あるいは該当しかけているのなら即刻路線変更を試みるようにしましょう。
NG① テスト勉強はテスト期間にするもの
結果の出ない勉強法の最たるものが、テスト勉強はテスト期間にするもの、言い換えれば、テスト1週間を切って部活が休みになってから渋々取り掛かるという行動パターンです。
一方で勝ち組に回るグループの行動パターンはと言えば、部活もあってガッツリ時間を確保できるのは1週間前からと共通でも、その前段階における準備が違います。
例えば2週前には範囲が発表されますし、それを受けて1週間前までにワーク類を終えていたり、漢字や英単語、公式類をはじめとした暗記モノは一通り確認できていたり。
1週間前になって慌てて着手するのか、余裕を持って準備を終えられているのか、いずれが1週間を濃密なものにできるかは明白です。
少なくとも一部のテスト範囲は既に判明しているという事実、つまり“中間テストの範囲の続き”が期末テストの主要範囲になることも考慮すれば、準備に着手できない言い訳など成り立たないことは、まず最初に肝に銘じるべきことと言えるでしょう。
NG② テスト勉強=ワークを埋めること
上記の行動パターンにも当てはまる部分ですが、時間的な余裕の無さも相まって、テストで苦戦する子ほどワークなどの提出物関連の準備に追われ、まともな勉強ができていないケースが目立ちます。
そもそもワークを1度埋めただけで身についてしまうほど脳は有能にはできていません。ワークを埋めるのにも相応の時間がかかるだけに、それで勉強をしたつもりになるのは“あるある”ですが、むしろテスト問題を開いた時に「あ、ワークで見たことある!・・・けど、なんだっけ?」となる体験をしたことがあるという方も、相当数いることでしょう。
“やったことがある”というのと“できる”というのは全く別次元にあることです。インプット3割、アウトプット7割ぐらいのイメージで、インプットにかけた時間の倍以上を演習に費やすぐらいのつもりで、さらに言えばそれが可能になるスケジュール感を持って、ワーク類は早めに終わらせておくようにしましょう。
NG③ 直前になって教科書丸暗記
人間は忘れる生き物です。ましてや短期間で全て覚えて、しかもそれを忘れずにいるというのは不可能にも近い荒業です。
何度も繰り返し見て、読んで、書いて、口に出して、脳のシワに刻みこまなければなりませんし、思考力系は説明できるよう“考え方”を深く理解しようと努めなければ、本番で結果を出すことは困難です。
テスト前になると付け焼刃的に教科書を丸暗記してしのごうという方をこれまで何人も見てきましたが、先々のことを考慮しても、それほど不毛な勉強方法はありませんので、そういった習慣はできるだけ早期に改善するべきと言えるでしょう。
NG④ まとめただけで満足
覚えて使えるようにするには演習量の確保=反復が不可欠だというのは、上記で述べてきたことですが、やたらとノートをキレイに彩りたがるタイプも、こういったパターンに当てはまりがちな傾向を持つと言えるでしょう。
ノートは覚えるため、あるいは疑問に当たった時に立ち返る場所を作るためのものというのが本来の位置づけであって、それをキレイに彩ることは手段の一つに過ぎません(むしろ彩り豊か過ぎると検索機能が低下して逆効果の場合も)。
もちろん誤字脱字や内容に誤りがあるようでは論外ですが、ノート本来の目的を考えれば、あまりにも彩り豊かに、そしてそこに時間をかけすぎるというのも違うことは、しっかりと自戒しましょう。
NG⑤ 新しい問題に手を付けたがる
一つ一つの問題を正しく理解し、繰り返し演習を重ねていつでも対応できるように定着を図ることが、得点力UPの王道です。
一方でやたらと新しい問題にばかり手をつけがちなタイプは、解いたこと自体に満足してしまい、正答できただの間違えただの一喜一憂するところに留まりがちな傾向があります。
これまでにも述べてきた通り、やったこととできることは別問題です。また、そもそも多くの教材において教えているのは同じ内容ですし、演習に際して問われる内容ももちろん同じです。
極論、教材は1つでも良いので、その1冊を完璧にすることを最優先に、新しい教材に手を付けるのはその後という考え方で、学習に臨むようにしましょう。