大手塾か地域密着塾か?

公立中学では中間テストの結果返却が進み、その結果に一喜一憂しつつも、まだ塾通いをしていない方は、次なる期末試験に向けて塾探しを検討し始めているという方も多いタイミングでしょう。

ただ、地域においても数多ある塾、あるいは教室の中で、どこがウチの子に最適な塾なのか、見定めるのも大変な作業です。

そこで、まずは大手塾(FC含む)なのか地域密着塾なのかの観点で、そのメリデメを整理してみましょう。

大手塾のメリット
  • 信頼感
  • 広域に渡る情報“量”
  • 通学しやすい立地
大手塾の最大のメリットは、そのまま規模のメリットと言っても良いでしょう。
長年に渡り多くの生徒さんを送り出してきた実績は、たとえ“他人の実績”とは言え安心材料の一つにはなりますし、拠点数が多ければ、広域に渡る様々な学校の、しかもOB・OGから伝わる生の情報を持っていることも期待できます。
大手塾のデメリット
  • 固定カリキュラム
  • 経済的負担
  • スタッフの異動
大手塾の多くでは、集団であれ個別指導であれ特定の教材を特定のカリキュラムで進めるよう、半ばマニュアル化されています。もちろん講師によって独自の工夫がなされる場合もありますが、原則的にはコースによって、あるいは個別指導の場合は個々の事情に応じた教材・指導内容の柔軟な変更は叶わず、特に下位に甘んじている生徒さんの場合には、授業についていけないリスクが生じかねません。
また、通常の授業に加え、テストや講習などのオプションも実質的に強制的な形態になっているケースも多く、経済的負担は月々の授業料でイメージするよりも重くなる可能性があります。
さらに大手塾で看過できないのは、スタッフの方々の異動リスクです。「兄弟で同じ校舎に通ったけど、担当する先生がまったく違った」ということも珍しくなく、特に教室長の異動は校風にも大きく影響を与える為、要注意です。
地域密着塾のメリット
  • きめ細かな対応
  • 地域密着の情報“力”
  • 通塾時間(送迎負担)
地域密着塾の最大のメリットは、その規模の小ささゆえに講師と生徒の距離が近く、一人一人の学力や性格、勉強の進行状況を確認しながら指導を行っていくことができる点にあると言えるでしょう。
近年志望校選びにも「面倒見」を挙げる方は多いですが、その点に関しては地域密着塾に軍配が上がると期待できます。
また、地域密着塾は、周辺エリアに特化した学校の情報や受験データを持っています。生徒さんのほとんどが周辺エリアの学校を受験するので、志望校として名が挙がることの多い学校の受験データは大手塾以上に備えているケースも珍しくないでしょう。
さらに、地域の学校スケジュールを把握しやすいのも強みです。学校でいつどんなテストがあるかなど、実態に柔軟に対応したカリキュラム設計ができるのは、大手塾にない強みと言えるでしょう。
地域密着塾のデメリット
  • 広域情報量
  • 友人関係を塾に持ち込んでしまう
大手塾に比べて拠点数が限られる地域密着塾は、エリア外の学校情報はあまり持っていません。個人で調べるよりは多くのデータを集められますが、大手塾と比べるとその情報量は劣ると言わざるを得ないでしょう。
また、地域密着であるがゆえに、通塾している生徒さんも地元の学校の生徒が多く、友人関係がそのまま塾に持ち込まれてしまうことをデメリットに感じる方もいます。
勉強は知り合いのいない環境でひとりで集中したいという場合には、地域密着塾よりも大手の方が適しているかもしれません。