夏休みも後半戦です。
受験生にとっては残り限られた夏の勝負所をどう乗り切るべきなのか、あるいは1・2年生にとっても、良くも悪くも休校期間の影響が否めなかった1学期の結果を受けて、2学期に向けての備えをどう進めていくべきなのか、様々に思いを巡らせ始める時期でしょう。
そこで、Manavo新連載シリーズとして、Manavoを運営する個別指導「こだわり」塾でも推奨している各種勉強法について、ご紹介していきます。
第1回は、学習環境づくりの大原則「勉強場所」の選び方についてです。
学習場所ごとにメリデメが
自宅 | ||
場所 | メリット | デメリット |
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自室 | 過ごし慣れた環境で、好きな飲み物や音楽を聴きながらリラックスした環境でできる | 集中が切れたときに修正が難しく、誘惑に流されやすい |
リビング | 親をはじめとした見守る目が行き届きやすい | 人の気配や周囲の行動によって集中力を欠く恐れ。また、リラックスしすぎてしまう懸念も。 |
自宅で学習環境を模索する場合には、“手を伸ばせばそこにある誘惑”との勝負という側面が出てきます。
本来であれば、自室が使い慣れた学習ツールも揃っておりベストですが、基本的に自分しかいない環境で自らを律して取り組むことのハードルは、思いのほか高いものでもあります。
近年リビング学習の有効性が取りざたされるようになったことの一因も、監視の目があればそういった課題も解消されるのではという思惑からです。
ただし、人の目があればそれはそれで気になるというタイプもいますので、そういったタイプは、家の外に学習環境を求めることを検討すべきです。
自宅以外 | ||
場所 | メリット | デメリット |
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塾(自習室) | 勉強のための空間の為、集中しやすい。教材も豊富に取り揃えられており、何をすれば良いか困ることも少ない。 | 家から遠いと移動時間のロスが生じ、利便性が低い |
図書館 | 周囲の目もあり、比較的集中して取り組みやすい | 移動時間のロスに加え、席の確保が争奪戦になりがち |
カフェ | リラックスして取り組みやすく、場所の選択肢も多い | 周囲の喧騒によっては集中しづらい可能性も |
塾に通っているのであれば、塾の自習室を活用することが王道でしょう。
スペース的な部分以外にも、豊富に取り揃えられた教材や、場合によっては質問対応のスタッフが控えているケースもあり、より濃密な学習環境が揃っています。
ただし、オンオフの切り替えなどで難しい部分もありますので、そういった場合には、カフェを活用するなど環境を変えてみることも、外に学習環境を求めることの大きなメリットと言えるでしょう。
どの環境にもメリデメはあります。大切なのは、目的に応じて、あるいはどういった課題を持って学習に臨むのか、それによって“最適な環境”の定義は変わるということです。
例えば、本番に近い環境づくりを試みるのであれば“音”といった要素も無視できません。ある難関大生は、「多少にぎやかな環境の中でも集中できる集中力を養う為に、あえてカフェなどで勉強していました」とも語っていました。
また、そもそも学習習慣がなく誘惑に弱いというタイプなら、周囲の目などを含め、嫌でも勉強するしかない環境を選ぶことで、自律心が養われる効果も期待できます。
いずれにせよ、限られた時間をより濃密なものにするために、どういった環境を選ぶべきなのか、まずはそこからじっくり考え、そして何が一番しっくりくる環境なのか模索し、2学期以降に向けて勝ちパターンを構築していくようにしましょう。