短い夏の指針に!志望校群別、夏の過ごし方モデル

短くなった夏休み。では具体的にどう過ごせば成果の上がる充実した時間を過ごせるのでしょうか?

計画を立てる上では、目標と現在地のギャップを適切に把握することが大前提にはなってきますが、それは個々に異なる部分も出てくるため、ここでは目標=志望校群ごとに、目安となる夏の到達ラインを考えていきましょう。

各々の志望校合格に向けて、この夏、どういったところまで到達することを目指すべきなのか確認し、そしてそこから逆算した計画性のある学習を進める上で、指針の一つにしてください。

CASE1 学力検査問題採用校

MEMO
【志望校例:川口市立、川口、鳩ケ谷etc】
  • 目標① 応用力よりも基礎力の強化を最優先!
  • 目標② 英単語、理社などの暗記事項は“1から”のつもりで再確認!
  • 目標③ “取るべきものを取る”正確性を追求!
学力検査問題採用校では、高難度な問題はそれほど見られませんし(出たところで誰も解けない=解かなくて良い)、その分、取るべきものに対応できる基礎力と、それを確実に取り切れる正確性こそが重要になってきます。

そういった点を考慮すれば、例えば数学であれば計算力や公式類は夏の間にしっかり固めておきたいですし、英単語や理社などでの暗記事項は、それこそ1年生の範囲も疎かにせず、むしろ1年生や2年生の範囲の基本事項こそ重視して再確認しておきたいもの。

いずれにしても、地に足のついた基礎固めこそ、夏の最重要課題と言えるでしょう。

CASE2 選択問題採用校

MEMO
【志望校例:御三家、市立浦和、蕨、川口北etc】
  • 目標① 既習事項を完璧にすることをまずは最優先!
  • 目標② 英単語、漢字、理社など、暗記事項は夏の間に徹底インプット!
  • 目標③ “余裕があれば”英数は2学期の先取り学習に着手!
難関校とは言え公立高校である以上、指導要領の範囲を逸脱するような出題は無く、原則的に基礎をしっかり理解し、そして正確に得点する力の養成が夏の目標になります。

特に選択問題採用校では、理社などの暗記依存度が高い科目は平均点もかなりの高水準になりますし、英語や国語も記述力が差を分ける傾向にあるため、それぞれの礎となる語彙など知識分野のインプットは、夏の間に徹底しておきたいところです。

また、数学は関数分野や図形分野の得点力が明暗を分かつことが多いため、夏の間に2年生までの既習事項を固め直すとともに、さらに高難度になって再登場する2学期に備えて先取り予習にも着手できておくと、心理的にも余裕が出ます。

CASE3 MARCHクラス附属校

MEMO
  • 目標① 特に数英は教科書を一巡しておこう!
  • 目標② 国語は古典分野も疎かにしないように!
  • 目標③ 英語は長文対策もスタート!
もとより難関な上に、近年の附属人気もあってより狭き門になっている附属高校。さらに厄介なのが、時に中学レベルを超越した難易度の問題が散見されることです。

特に数学は初見ではまず対応できないレベルの難度で出題されるのが一般的ですし、英語もMARCHレベルの附属になると中堅レベルの大学受験より高難度な長文が出題されます。国語も長文に加え、古典分野の難易度は中学レベルを凌駕します。

いずれにも、相当の慣れ=演習量の確保が必須の為、夏の間に先取り学習で中学履修範囲を網羅し、秋以降に十分な演習時間を確保できるようにするのが目標です。