コロナ禍の影響で休校期間は3か月にも及び、部活動の活動方針にも不透明な部分が残り、挙句には夏休みの短縮・・・受験生、中でも「部活が終わってから塾に通って一気に受験モードに」と考えていた方々にとっては、その目論見が根底から覆されそうなほどに、今、混迷の最中にあるのではないでしょうか?
しかし、これまでにも毎年のように、“部活引退後”の通塾開始で結果を出してきた先輩たちはいます。彼ら彼女らが、いかにして志望校への扉を拓いていったのか、そのポイントを聞いてみました。
部活引退後の7月から通塾開始のA先輩
当時の得意科目と苦手科目は?
得意科目は数学と理科。苦手科目は国語でした。
志望校合格の要因は?
内申点の礎となった日々の地道な取り組みと、塾を徹底的に活用しきったことです。
特に、英単語や数学の計算練習、それから理科や社会のような暗記が大事な科目の復習を少しずつでもコツコツとやっていたので、部活引退後に塾通いを始めた時にある程度基礎ができていたことと、それ以上に勉強モードにスムーズにシフトできたという点で、今から思えば非常に大きかったと思います。
また、塾に通い始めた時に、同じ志望校を目指すライバルたちと比べて遅れを取っている自覚もあったので、みんなと同じことをしていてはダメだと考え、分からないものは先生を質問攻めにするなど、自分なりに少しでも質の高い効率的な勉強をするよう心掛けたことも、志望校合格を果たせた要因の一つだと思います。
中3の夏期講習から通塾開始のB先輩
当時の得意科目と苦手科目は?
得意科目は社会でしたが、他は偏差値50前後でした。
志望校合格の要因は?
1からのつもりで基礎固めを徹底したことと、得意科目の存在が精神的にも大きかったです。
でも、7月に模試を受けた結果があまりにも私のイメージと違って悲惨で・・・。得意と言うか好きだった社会がなんとか志望校レベルに到達していたものの、他の科目はもう目も当てられないぐらいに志望校には程遠いレベルで、そこで慌てて塾通いをすることにしました。
そこで塾の先生に言われたのが、「基礎がしっかりしていないのに、そこから大きく枝葉が伸びることはない」ということ。そこからは覚悟を決めて、徹底的に1からのつもりで基礎固めに取り組みました。
最初は「こんなことしてて大丈夫かな」という気持ちもありましたが、先生の言うことを信じて地道にやった結果、10月頃には少しずつ結果も出始め、志望校判定も希望が持てるようになっていきました。
結果的には無事に逆転合格を果たせましたが、中でもポイントになったのが次の2点だと思います。
一つ目は、徹底的に基礎からやり直したということ。基礎ができないのに応用ができるなんてあり得ないですし、この点と真正面から向き合ったことが一番大きかったと思います。
二つ目は得意科目の存在です。結果が出ない中でも、1つでも心の拠り所になる科目があれば救われますし、自信も持てるので、好きかどうかの基準でも良いので、得意科目を作れるかどうかは私にとっては大きかったと思います。