特に勉強もせず、部活漬けだった高1~2年
私の高校は、片道1時間半もかかる田舎にある某男子校でした。そこは勉強も部活も手を抜かない本当の意味での「文武両道」を目指す校風で、私はサッカー部に所属し、練習に明け暮れる日々を送っていました。
とは言え、1,2年の頃は圧倒的に“武”優先。大学や受験など“文”についてほとんど考えたこともなく「MARCH」という言葉は知っているけど・・・というレベルで、志望校などは当然決まっていませんでした。もちろん勉強習慣もなく、定期テストの直前に付け焼刃の勉強をし、ギリギリ赤点を回避するというようなことも多々あり、成績はクラスでも下位グループの常連でした。
本格的に受験勉強をスタート。そして理想と現実のギャップ
高校2年の1月、私は部活の試合で膝の靭帯を損傷し、春ごろから始まる大会に出るのが絶望的になり、そこで部活をやめることを決断しました。不本意ながらも、それが本格的な受験勉強をスタートするきっかけになりました。
しかしその時点でもまだ、私の受験に対する考えは甘く、周りの友達が「MARCHには行きたいよね」などと言っているのを聞いて、「ある程度勉強すればMARCHには行ける、早慶なんて全く夢じゃない」ぐらいに考えていました。
事実、当時予備校などには入っていなかったものの、放課後は最寄り駅の図書館で閉館まで勉強し、帰ってからも1~2時間程やるなど、自分なりに学習量は確保しているつもりでしたし、成績が伸びることも確信していました。しかし3月の模試の成績を見て、大きなショックを受けることになります。
志望校判定は軒並み「E」。自分のやっていた事が無意味に感じられ勉強に対するモチベーションがほとんど無くなり、勉強も手につかなくなってしまいました。
しかし、考えてみれば、たかだか2~3か月やってみたところで、結果など得られるはずもありません。そこで自分の勉強に対する考えの甘さを認識し、志望校を明確にし、習慣と方法を改めることが出来たことが、今となっては良かったことだったと感じています。
とにかく同じことを繰り返す
そこからは、勉強習慣から徹底的に改めました。朝の電車とスクールバスでは英単語や世界史などの暗記物をやり、学校で授業を受け、休み時間は友達と受験についての話をして情報交換をし、下校のバスと電車は仮眠にあてました。その後10時まで予備校で勉強し、その後はマックで12時まで勉強してから家に帰って寝る・・・これをとにかく毎日続けました。
夏休みには毎日16時間は勉強したでしょうか。そこまでやっていると、次第に結果も出始め、中学時代からの得意科目であった英語では学年4位にもなり、その時にようやく「やっとスタートラインに立った」と実感したことを覚えています。
そこからの毎日は、とにかくひたすら同じ事を何度も繰り返すことでした。問題を解き、間違いや弱点をみつけ、復習し、また問題を解く。ありきたりなことですが「継続」することが何よりも大切なことだと、確信を持って言えます。
結果的に、3月の段階では「E」だった志望校に無事、合格を果たすことができましたが、失敗も後悔も、もちろん成功体験も含め、勉強に限らず大切なことにはたくさんの共通点があると思います。
そういったことの一つ一つを、今後は生徒たちに少しずつ伝えていければと思います。
私は、ある入試情報を知らなかったために大きな損をしたことがあります。せっかく勉強をして、相応の実力もつけたのに、それを活用することさえできないのはとても辛いことです。
調べることは誰にでもできることであり、勉強とは違って確実に手に入るものです。これから受験を迎える方には、私がしたような失敗をしないためにも、勉強以外に情報収集に対してもどん欲になってほしいと思います。