2月28日に実施された埼玉県公立高校入試。ここ数年は大学入試改革の影響もあってか、新傾向の出題が続いたことで各方面に大きな驚きを伴う結果が続きましたが、今年も傾向に変化はあったのでしょうか。科目毎にポイントをご紹介していきます。
英語(学力検査問題)
- 難易度:やや難化(昨年度平均点47.7点)
- 総括:
大問構成に変化はなく、語彙問題など取りやすい問題もある一方で、英答問題が増加し回答しづらいものになった。 - 注目ポイント:
長文問題でも問われるのは内容理解よりも文法力。語法を問う問題も多く、確かな文法理解が得点力を左右。
数学(学力検査問題)
- 難易度:やや易化(昨年度平均点42.3点)
- 総括:
大問1の小問集合が問題数・配点ともに増加。ほとんどが基本問題でもあり、得点源に。大問2以降も教科書レベルのものが多く、しっかり取り組めば得点できたものが多かった。 - 注目ポイント:
関数分野と図形分野で約60点。両分野の対策が高得点へのポイントに!
国語
- 難易度:例年並(昨年度平均点58.3点)
- 総括:
大問構成に変化はない。例年通り文章量が非常に多く、速読力と精読力の両立が求められる内容となっている。 - 注目ポイント:
作文の配点が16点⇒12点に。ただし、40字程度の部分作文を合わせて38点もの配点があり、単なる記述力という概念にとどまらない要約力の養成は、高得点を狙う上でのポイントに。
理科
- 難易度:昨年並(昨年度平均点44.5点)
- 総括:
資料の量、記述量ともに昨年同様かなり多く、適確に問題文を理解しまとめる力が求められる。 - 注目ポイント:
身近なテーマからの出題になっている分、暗記依存では対応が困難に。本質的な知識と理解、問題文を正しく吟味する力が不可欠に。
社会
- 難易度:昨年並(昨年度平均点60.3点)
- 総括:
大問構成、出題内容、難易度ともに例年通りで、最も安定傾向にある科目。 - 注目ポイント:
パリ協定のような時事関係の出題もあり、今後も幅広い時事の知識は高得点を狙う上で欠かせないものに。また、比較的細かな事項を問う問題も見られ、知識の正確なインプットと定着が求められている。
英語(学校選択問題)
- 難易度:昨年並(昨年度平均点64.3点)
- 総括:
文章量が非常に多く、英問形式の出題もあるため、素早く的確に英文を読み取る力が必要。 - 注目ポイント:
難易度は高いものの、受験者層を考慮すれば差はつきにくいレベル。記述力の差が得点差に直結!
数学(学校選択問題)
- 難易度:やや難化(昨年度平均点53.5点)
- 総括:
空間図形の出題が定番化。他単元からの出題も含め、特に初見で対応するには難易度も高い。 - 注目ポイント:
計算問題をはじめ、取るべき問題を手堅く取りきる正確性の有無が死活問題に。また関数や空間図形は定番化しているため対策は必須。