埼玉県公立高校入試進学希望調査 中間発表

埼玉県の高校受験に関する進路希望調査の結果が公表されました。

あくまでも12月段階でのものなので、今後も変動は見込まれるものの、志望校選びの確かな指標の一つにはなるもの。

そこで、まずはそのトピックスと、気になる公立高校の暫定倍率についてチェックしておきましょう。

大学進学を睨んだ志望校選びのスタンスが鮮明に

ここ数年、私立志望者が増加傾向にはありましたが、今年も公立志望者は83%は留まりました。

さらにその内、県内公立高校全日制への進学希望者はなんと67.3%。この数字は、1992年以来実に28年ぶりの低水準で、伴って定員割れとなっている学校も73校117学科・コースとなっています。

かつて“公立王国”とまで言われた埼玉の高校受験において、ここまで公立以外の選択肢が検討されるようになった背景としては、混迷を極める大学入試改革の影響から、少しでも実績のある高校、あるいは付属高校などを志望する中学生が増えていることは間違いありません。
大混迷!大学入試改革、今決まっていること

人気上位校は今年も健在。アナタの志望校は!?

高校名 目安偏差値 募集人員 進学希望者 倍率 前年最終倍率
浦和 72 358 551 1.54 1.44
大宮(普) 71 318 495 1.56 1.38
浦和一女 70 358 500 1.40 1.35
市立浦和 69 240 512 2.13 1.87
65 318 569 1.79 1.49
浦和西 64 358 700 1.96 1.65
川口北 62 358 490 1.37 1.29
川口市立(普) 60 320 594 1.86 1.55
浦和南 60 320 488 1.53 1.37
越谷南 58 318 464 1.46 1.46
南稜(普) 55 318 434 1.36 1.29
川口 54 318 431 1.36 1.26
鳩ケ谷(普) 50 158 298 1.89 1.20
浦和東 49 318 327 1.03 1.10
川口東 46 278 288 1.04 1.21
川口青陵 45 278 340 1.22 1.27

上表は、川口市近郊に所在する主な全日制普通科の高校一覧です。

御三家を筆頭に、市立浦和、蕨等、今年も選択問題採用校は激戦必至の高倍率になっています。また、近年の公立高校入試において存在感を放ってきた川口市立も、依然として高い人気を集めています。

一方で、一般的に中堅という位置づけに当たる高校群も一定の人気は集めており、私立人気上昇&公立人気低下=公立難易度低下という具合に、一概に語ることのできない実情は伺えます。

いずれにしても、倍率の高低で偏差値が大きく上下するケースはマレで、むしろ倍率が及ぼす影響は“ボーダー上”に位置するチャレンジ生に大きなものだったりします。

そもそも、こうした倍率の中間発表と自身の成績を考慮し、志望校を変更する方は一定数いますし、昨年度の最終倍率は総じて今年度よりも低くなっています。

その辺りもよく考慮した上で、公立高校進学を最重視した志望校選びをする場合には、倍率も検討材料の一つに加えてみられてはいかがでしょうか。