憧れの志望校への想いと、伸び悩む現実。受験生であれば、努力に努力を重ねている方であればなおのこと、こういったギャップに悩まれた経験はあることと思います。
Manavoを運営する個別指導「こだわり」塾においても、こうした光景は毎年のように繰り返され、そしてその都度、苦しみの大きさに比例した歓喜の瞬間に沸き立ってきました。
今回は、そんな苦しい状況を打破した先輩との対談の様子をご紹介します。頑張っている受験生にとって、少しでも心の支えになる部分があればと思います。
“絶対に無理なチャレンジ”だった志望校との出会い
塾長
3年生になったぐらいの段階では、とてもじゃないけど・・・今だから言えるけど、“絶対ムリなチャレンジ”というところからのスタートだったわけで。でもその中で頑張れた、貫けた、逆転できたモチベーションの源には、何か動機というか、志望校に出会えたのはどういう縁で?
Aさん
同級生の子と目指してたんですけど、オープンキャンパスに行った時の雰囲気がめっちゃ良くて。他の学校とかにも行ったけど、志望高は挨拶とかも凄くて、部活も筝曲部とかヤバくて、先輩も皆良い人だし、それで「いいなぁ」って。
塾長
じゃあ、周りの誰かに言われたとかじゃなく、自発的に動いたから出会えた運命の志望校だったと。
「“D判定”でも、諦めるという選択肢はなかった」
塾長
でも、現実問題として、模試“D”判定で(苦笑)。一筋縄ではない困難な道のりじゃなかったかと思うんだけど。しかも春ぐらいならまだしも、夏になって秋が来てもまだ“D”で。
本番も近づいてくると、いよいよ目の前の判定の結果が現実的なものになってきてという緊張感もあったと思うけど、そういう現実っていうものは、どう受け止めたりしてたの?
Aさん
自分の実力はここまでなんだって思うようになったり。だから、もともと考えていなかったような高校とかにも説明会に行って、「本当はここに行くはずじゃなかったのに」って母とも話したりしながら。でも、何度も同じ結果だから・・・。
でも、諦めるっていう選択はなくって。判定は現実として受け止めてるのに、私も母も「挑戦でも何でも受けてみよう」って、諦めることはなかったです。
塾長
そういう中で、担任の二人をはじめ、ここの先生ってどういう存在だった?
Aさん
もう一言で凄い先生たちじゃないですか。正直、だからこそプレッシャーもあったし・・・絶対合格しないといけないって。でも今思えば、その先生たちじゃなかったら受からなかったという思いも一杯あって。あの先生たちに教わって良かったなって。受験が近づいてきてイライラするときが増えてきて、先生にもイラっとする時もあったけど、今は良い先生だったなって。
最後にきっと、全部のことが“良かった”って思えるから
塾長
本番に臨むとき、いよいよ会場に着いて、筆記用具を出して、スタートの合図を待つ。あのときの精神状態ってどうだった?
Aさん
いやぁ、何も考えられなかったです。それまでに全部で4校受けてたので慣れてるかなと思ってたら、全然緊張感とか違うくて。前の日に、母が私の好きなカレー作ってくれたり、当日もかばんにチョコとか入れてくれて。母はホントいろいろしてくれて。なのに心に全然余裕がなくって、今までとは全然違ってテンパってたり。
試験中なんて、なんかずっと謝ってました(笑)
塾長
誰に!?(笑)
Aさん
いや、もう皆に(笑)
国語は結構できたんですよ。母にも父にも結果はどうであれ楽しんで!って言われてて、国語ができたから少し落ち着いたと思ったら、2科目目の数学の2問目でいきなり分からなくなって・・・。基本的な問題でもミスをしたり。空欄もできたし。だからもう、寄せ書きくれたクラスの皆のこととか、一生懸命教えてくれた塾の先生のこととか、もちろん母とか父のこととか。いろいろ思い出して、もうずっと心の中で謝ってました(笑)
塾長
そんな本番を終えて、いよいよ合格発表の日を迎えて・・・
Aさん
朝の10時合格発表だったんですけど、その時間は学校で、でも全然落ち着かなくって・・・。なんか後で聞いたら、お母さんもずっとパソコンの前に座って待ってたらしく(笑)で、家に帰ったら、お母さんもいつもどおりソファでスマホゲームしてて(笑)
あぁ、やっぱりダメだったのかなと思ったら、「玄関見てないの?」って。それで見に行ったら、「合格おめでとう!」って紙が貼ってあって。もうそこからは泣いちゃって(笑)
塾長
結果の推移だけを見てれば、ずっと地獄だったわけで。だからこそ、最後に天国を見れた瞬間って、あれはホント頑張った人間だけが味わえる特権だよね。
Aさん
なんか、もう今までのこと全部、良かったなって思えてきますよね!
塾長
最後に。この1年、ホント頑張ってきて、今、志望校の門をくぐったAさんから、後輩に何かメッセージを送るとすれば?
Aさん
やっぱり、諦めないでってことですね。夏休みの合宿とかホントしんどかったし、秋に思うように結果が出ないときは凄く凹んだし、冬に周りがどんどん決めていくのは凄く焦ったし・・・思うようにいかないことも沢山あるけど、絶対に諦めないで頑張れば、最後にきっと良かったって思えるから。